神様の気まぐれ10 | あ~やんのどりーむぱーてぃー

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わたしの見た夢を皆さんに紹介しています。どうぞ暇潰しに見てやってください(笑)

時間を少し遡り、愛莉と香織の上に植木鉢が落ちてくる2時間前…

羽美は廊下から中庭を見ていた

「あなた今日もカレを見ているのね」

いきなり声をかけられて驚く。この学校の特進科は他人は声をかけたりはしない。だいたい休み時間は自分の机で勉強をしている。他人には干渉している暇などはない

「好きなら告っちゃえばいいじゃない」

羽美は視線を外し

羽美「出来るわけないじゃない」

「フラれるのが怖いの?」

ドキッとする

羽美「私なんかが…」

彼女はフフフと笑い

「そうね、カレは好きな人がいるかもね。なんて言ったっけ、普通科の…確かあなたのお友達の…」


羽美「楠木愛莉…」

「そうそう、楠木愛莉。でもさ、あんな女よりあなたの方が…」

羽美はこの女子に心を鷲掴みにされた気がして怖くなった

羽美「もう授業が始まるから」

教室に逃げようとした。しかし、彼女に肩を掴まれ

「いいの?」

耳元でぼそっと言われ、心の中にその言葉が広がっていく



お昼休み

羽美は地学準備室に入る。地学準備室と名前はついているが、この学校には地学室などはない。今はたんなる物置になっている。普通なら鍵がかかっているが、ドアはすんなりと開いた。窓際に植木鉢が置いてある

「その植木鉢を下に落としてごらん。心がスッとするし、投げる前に、カレの名前を言うんだ。そーすると恋愛が成就するんだよ。これ、この学校の七不思議なんだよ」

と言われると、植木鉢を落とすとほんとにかなう気がした

羽美は植木鉢を持ち上げる。けっこうな重さがあった。これが落ちたら…

急に怖くなる。しかし

「なにしてるの?」

彼女に背中を押され、植木鉢を落としてしまう。下が騒がしいのに気づく

血の気が引き、クラっと立ち眩みがする

彼女が羽美の両肩を掴む

羽美「フフフ、ハハハハ」

羽美が突然笑いだす

羽美「ようやく手に入れた。これでやっと…」

羽美は自分の両手を見つめ、再び笑い出した。この時あの女子は消え、地学準備室は羽美1人だった



つづく