香織「どーする?」
愛莉「とりあえず今日は帰るよ」
愛莉は今回のことが引っかかって、神社に行って神様に聞いてみようと思っていた
香織「ん~、そーだね」
香織もしぶしぶながら帰ることにした
矢田羽美(やだうみ)「2人ともどこか行くの?」
香織「ううん、帰る」
羽美は香織と同中で、この学校の特進科に通っている
羽美「えぇー、せっかく同じ時間に帰れるんだからさ」
愛莉と香織の普通科は6限までだが、羽美の特進科は早朝から夜まで9限ある。まさに勉強漬けだった。今回のようなことがない限り午後の授業がないなどは絶対にない
羽美「ねぇ、ちょっとでいいんだけど」
香織が愛莉を見る。愛莉も仕方ないかと思った
秋「お姉ちゃん」
愛莉が秋を見て驚く
愛莉「秋ちゃんと冬くん」
2人は愛莉に飛びつく
愛莉「2人ともどーしたの?」
秋「忘れたの?今日約束してたでしょ?」
愛莉「えっ?」
香織「その子たちは?」
香織が愛莉に聞く。愛莉は秋と冬を見る。秋は満面の笑顔を見せる
愛莉「知り合いの子」
うん、嘘はついてないよね
香織「その子たちと約束してたんだ」
愛莉は少し悩んだが、どうせ神社に行こうと思ってたので
愛莉「ごめん、忘れてた。今日会う約束してたんだよ」
香織「なんだ、それなら言ってくれって」
愛莉「ごめんごめん」
香織「それじゃボクは羽美と…」
香織は袖を引っ張られ見ると、冬がじっと見ていた
秋「お姉ちゃんのお友達も一緒に行こうよ」
香織は羽美を見る。羽美は渋い顔をしている
香織「ボクは…」
冬がまた袖を引っ張る
香織「あのね」
香織が冬に話しかけると、冬が泣きそうな顔になる。香織は困った顔をして、羽美をチラッです見る
羽美「ごめ~ん。今日あんまり体調よくなかったんだよね。だから帰るわ」
愛莉「一緒に…」
羽美はサッと背中を見せ
羽美「ちょっと立ち眩みがするから保健室寄ってから帰るから」
香織「ごめんね」
羽美は返事をすることもなく行ってしまった
香織「ほんとにあったんだ」
4人は神社にやって来た。鳥居をくぐると春がやって来る
春「どーやら無事だったようですね」
愛莉「無事って?」
愛莉は聞きながらやっぱり偶然じゃなかったんだと思った
春「愛莉さんに不吉な相が出てたんで、2人に迎えに行かせたんです」
不吉な相…愛莉は思いだし、ゾッとした
つづく