
Kバレエの『パリの炎』🔥の公演に行ってまいりました!!
世界のあちこちで戦火が飛び交うこの頃。
正義という名を振りかざして暴徒化してゆくさまを、怖いように見せてくれた、それでいて、何か、凄いミュージカルを見たような、宮尾さんカラーを感じて、次世代継承は出来ているのだとも感じました。

この舞台には、この赤い色がよく似合うと思います・・・・・

キャスト表を相互フォローさんにお見せすると。初日のキャストと同じ!と教えて頂きました。
ナポレオンの回想で始まるこの作品ですが、やはりそこは、セントヘレナでしょうか?
自らも命の火が消えようとしている時に、若きの日を思い出して、情熱を持って自由を求めていたはずなのに・・・という回想になっているのでしょうか?
そして、回想の冒頭は、美しいはずのマルセイユが舞台になり、革命義勇軍を率いるフィリップと恋人のジャンヌ、その兄弟のジェロームに憧れるようなそんな、少年ぽさも残るナポレオンが登場して文字通りところ狭しと踊ります。
ところで・このナポレオン。飛ぶわ、回るわで、文字通り、物語をぶっ通しで踊り続けるので、初見のダンサーさんだった為、より心に残りました。
けれども、終わって数日経っても。頭の中で流れ続けるのは、強い、強いアサフェフの音楽と、ラストまで踊り続けた暴徒と化したものの、ジャンヌ達含めての義勇軍達の踊り。
今もまだ、強烈な印象として心に残っています。
物語は、ロシア版とは違い、意外な展開を見せます。
ジェロームの恋人である貴族のアデリースが、父親であるボリガル侯爵により連れ去られ、無残にも引き裂かれてしまい、それに怒ったフィリップが抗議を始め、市民達は溜まった怒りを露わにして、パリを目指していく。
この流れを知ることで、ラストで、いかに市民が義勇軍だといっても血を求める集団になってしまったのかが、伝わってきます。
そんな義勇軍達の怒りを全く知らない、同じ時間をルイ16世をマリー・アントワネットは、美しい豪奢な美術に囲まれて、輝くような衣装をまとい、優雅に踊っています。
ここでルイ16世とマリー・アントワネットは衣装はチュチュに変えても繊細な残酷を見せながらも、優雅に踊ります。この踊りは刹那的でもあり、しっとりと美しいものであり、今までの『パリ炎』には全くなかった舞いだともいえます。
すばしこいナポレオンがアデリーヌを奪還して、ジェロームとアデリースはやっと再会。
パリへ!!パリへ!!と叫んでいたであろう、義勇軍たちが、パリに到着して、いよいよ市民達の気持ちが高まってきて、ラ・マルセイエーズを歌い上げ、自分たちこそが、正義だと言わんばかりのの姿には、もう危うい雰囲気が漂ってました。
一幕終了。
ロベスピエールが登場した途端、遅沢さんだとわかった方は、しっかり拍手していらっしゃいました。
しかもそこであの、バスクの踊りが流れると🎵
しかも、なかなかこのロベスピエールも飛んだりステップ踏んだりしていらしてて、熊川さんでも見たかったというのが、やはり素直な感想です。
ロベスピエールは、はけた?と思ったらまた舞台に戻ってきては踊るのです。
特に、あの一番の盛り上がりになる、みんなご存知の、GPDDの始めの民族的なステップまで一緒にされるので、これはダンサーさん達、プレッシャーもかかるでしょうけど、やりがいもあるだろうな、とも思いました。
パリへ到着した義勇軍は、アントワネットとルイ16世と子どもたちを拘束します。
子供達の運命を思うと胸が痛みます・・・・
そしてアデリースの父親も捕まってしまう。
アデリースは、自分が本当は貴族であることを思うからこそ、義勇軍の中にいることで、心が壊れていく。
そんな儚げで痛々しい表現をしっかり伝えてくれるアデリース!!
ギロチンの場面は、よくできているだけに恐ろしい。
もちろん、指先だけでたくさんの人の命を奪うことも恐ろしいけれど、今まさに、この人をギロチンにかける・・・・
そんな恐怖を感じさせる仕掛けがよくできていました。
アントワネットのギロチン場面は、シュテファン ツヴァイクの小説の通りで、苦悩のあまりに白髪になってしまい、ルイ16世が亡くなった事を知る場面では、苦悶するような踊りを見せますが、民衆の前では、毅然と美しくギロチンに向かうように描かれていました。
私が観た回で、ホール中がわななくような一番の盛り上がりを感じたのは、勝利を確信したフィリップ@スミノフスキーさんとジャンヌ@世奈さんの、これまな豪華なGPDDが踊られた後でした。
このドラマティックな物語を盛り上げてくれる手拍子も力に変えて、お二人は疲れも全く見せません。
スミレフスキーさんは、どうもフィギュアスケートの経験者なのだとか。
その経験を存分に活かして、長く美しい手足を思う存分に使っての踊り。
この長い手足を使っての540は、凄かったです。
世奈さんも疲れも全く感じさせず、このPDDで初めて出てきたのですよ。といわんばかりの盛り上げ方。
お約束のフェッテでの、今度は観客席からの手拍子があがりますが、ダブルも入れながらも綺麗に周りきり、高速ピルエットにも、どよめきが上がります!
けれども、華やかなGPDDとは逆に、物語は残酷に進むのです。
アデリースの父親がギロチンにかけられてしまい、もう正気を失っているアデリースは、父へとかけよろうと必死になるのですが、これは義勇軍が許さない。
お前も貴族の一員か!!とばかり、アデリースをギロチンにかける。
愛する人を、このような形で失い、悲しみをぶつけるジェロームにフィリップは銃を撃つのです!!
冒頭で仲良く踊っていた二人は、今度は怒りをぶつけ合う踊りになってしまうあたり、見ていて辛かったです。
その上、仲良しだったはずの兄を失ったというのに義勇軍としてまっすぐにどこに向かうのか、恐ろしい集団と化した暴徒たち。
確か、アデリースが亡くなった後くらいからか?美しい銀粉のようなものが降ってくるのですが、それが照明が真っ赤な緋色になってからは、より怖さが増すような気がしました。
それにしても、女性もですが、男性の知らないダンサーさんで、踊れる、表現出来る、魅力ある方が、増えている印象を受けました。
今のビルエットはどなた?すごく気持ちの良いジャンプを見せるあの人は?と、聞きたくなるくらいで。
それに、確かに海賊のように、男性ダンサーが活躍する演目になったのでは?と、今から再演を楽しみにしてしています。
ナポレオンは、最初から最後また踊りまくりますでした。宮尾監督もなかなか鬼構成をされる?と、そこも踏襲していらっしゃる?なんて思ってみたり。
そして、
だんだんとわかってきました。
チケット売り出し前に、熊川さんの出演日を教えたら、その日に観客が集中してしまうから、、、なのでしょうね。
パンフレットの中の熊川さんはシルバーヘアーをなびかけて、どこか、年齢を重ねたライオンを思わせます。
その彼が、あのロベスピエールのカツラをつけて衣装をつけて、そしてなにより、ロベスピエールになりきって踊っている姿をみてみたい!!と、改めて感じています✨✨
なんだか、数日に渡り、少しずつ書いていたら長文になってしまいました。
読んでくれた方、ありがとうございますm(__)m