定期検診(主治医・100歳) | まさや爺さんの贈り物

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いつものお薬がなくなったので、定期検診に行く時期が来た。この地に来て以来、二人目の子供ができて以来、同じお医者さんに見てもらっている。一番長く住んでいることにもなり、37年の月日が流れた。家族のはみんな厄介になっている。


 子供も独立してからも、風邪をひいたら、わざわざこの医院を尋ねる。別に名医ではないが、命を助けてもらたこともある。主治医なので、医療情報がみんなここに集まる。昔の専門化された医療を関連付けようと、政府も躍起になって医療業務の検討をして、主治医を持ちなさいと言っている。


 そしてインフォームドコンセントの時代だと言っている。そんなことは、ここでは、昔からやっている。血液検査やこちらの症状を聞いて、一番必要な医療施設や先生を紹介してくれる。そんな医院だが、先生もご病気になり、一時的に辞められ、今は午前中検診となっている。


 そのためか待ち時間は、医療センター並みである。3時間待たされる覚悟をして、今日も検診行くときに、小説をポケットに忍ばせて、行った。前回は、歩いて行ったため開院時間前に言ったのに、一眠りしながら3時間待たされたので、車で早く到着したほうがいいと急いで出発した。


 到着すると、駐車場には、車が止まっていないので、休みかと思い、恐る恐る中を覗くと電気は付いているが、靴がない。自分が曜日を間違えたかと慌てて携帯の時刻を見たが今日は休院日でない。待合室も誰もいない。いつもなら、おじいさんやおばあさんで座る場所もないぐらいなのに不思議だ。


 テレビは、韓国の朴大統領が「千年後も日本は、加害者だ」と言っている。やはり民族の違いだ。中国的な考え方だと思い、「なら元寇の加害者は、どこなんだ一緒になってやったのと違うのか」とつぶやいた。本当の歴史を教えてもらわず、被害者意識を植えつけられた人が、韓国ドラマファンには、多いと聞く。


 そんなことを言う前に、人権尊重の平等精神が必要である。などと想いながら、民放からHNKへとチャンネルを替えた。こちらは朝ドラの『純と愛』の俳優が撮影が完了したので、インタビューの特別番組に出演している。誰も待合室にいないので、ここの病院のチャンネル権を手に入れた。なぜか海外からもファンレターが来ていた。


名前を呼ばれ、中待合へ進む。血圧は128の85である。薬を飲んでいるので、こんなものである。血圧を下げる薬と泌尿器科の薬と糖尿の薬を飲むと副作用でひっくり返るので、泌尿器科の薬は、飲まないことにしている。お年寄りで、あちこちの病院にかかっている患者さんたちは、副作用で大変である。最近やっと薬学会が気づいたのか、お薬手帳をもたせるようになったが、薬の相互作用なんて誰も知らないし、そんな学問ももちろんないだろう。


 名前を呼ばれて、女医さんの前に行くと「元気」と聞かれた。病院に来てるのに「元気」とは、何事だと思いながら、前回の血糖の血液検査結果について原因を聞かれた。「糖尿のいい薬が出たので、インシュリン注射をしなくても良くなったが、やはり今まで以上に食事療法と運動療法が必要であり、特に自分には、運動療法が必要と思われる」と優等生らしい回答をした。そのほか右目がちょっと視力が落ちたのかもしれないと眼圧を報告すると。それを記入している。「あんた白内障は、大丈夫。」というので「緑内障の方が心配だ」と言うとそりゃそうだと納得している。


 そして目を上げて、「あんた何歳まで生きるの?」とまるで神様も知らないような質問をしてきた。「100歳」と答えると「私は80歳が目標あと15年」と言う。「医学が進歩してIPS細胞で目の病気である加齢黄斑変性の臨床研究の申請をしている。網膜再生ができるようになり、死なせてくれない時代になるかもしれない」というような事を言うと、二人の看護師さんも参戦してきた。


 そんなお年寄りばかり増えたら 医療が崩壊するそうだ。「それもそうだ」と思い、自分は、「父母の延命処置を断った」というと今の老人ホームには、胃瘻手術をした人たちで溢れかえっていると言われた。その胃ろう手術を受けると、意識がなくてもちゃんと機械的に食べ物が胃の中に送り込まれ、必要な水分っもちゃんと計算されて入ってくるし、かえって規則正しい普通に生活ができるようだ。


 だから老人ホームには、100歳の人がウジャウジャいるそうです。これを聞いた主治医は、すかざず「私も100歳まで生きよっと」と言ったのでみんなで、大笑い。今日はあんたのために30分も診察してしまったと怒り出し、診察室を追い出された。患者さんがひとり待っていた。この30分に要した延べ人数は、9人である怒られるはずである。世の中は、必要以上に人を使うのでなく新しい分野に人を使う時代になってきている。