BUY 久留米 | 株式会社 丸信 社長のブログ

株式会社 丸信 社長のブログ

株式会社丸信 代表取締役 平木洋二のブログ
包装資材販売、シール・ラベルの印刷、紙器印刷加工業を営む株式会社丸信の社長のブログです。

財務省が発表した2023年の貿易統計速報では、輸出額から輸入額を引いた貿易収支は9兆2913億円の赤字。赤字は3年連続だけど、最悪だった22年比で54.3%縮小した。資源高が一服して輸入額が減少したとのことだ。

 

一方で、所謂、「デジタル赤字」は深刻だ。

日本の企業や個人が使う海外のIT(情報技術)サービスへの支払いが急速に膨らんでいて、IT大手が提供するネット広告やクラウドサービスなどの利用が増え、デジタル関連の国際収支は2022年に4.7兆円の赤字だ。

 

かく言う弊社もセールスフォースやGoogleには多額の利用料や広告料をお支払いしている。

これは最終的にはドルを買って、円を売ることにもなるから円安基調を助長してしまう。

 

高度成長期からモノの輸出で外貨を稼ぎ、貿易黒字を支えてきた日本の大手メーカーも円高時に為替の影響を平準化しようと現地生産を増やしてきたからやむを得ない部分もある。

 

内需中心の地方の中小企業の経営者にとって、円安は一つも良いことがない。

地方の中小企業がこれに抗う為にできることは少ない。

それでもやらないよりは何かやった方が良いと思うのだ。

 

一つは輸出。

弊社製品に輸出できるほどの国際競争力があるとは思えない。

あるとすればお客様の製品(主に食品)だと思う。

これに関しては昨年後半より準備を開始し、コンサルを雇い経験者や外国籍社員を雇用しようとしている。今期前半までには少しでも、お客様に輸出で貢献できるようになりたい。

 

もう一つはできるだけ国産のモノを購買する事だろう。

我々包装資材の業界でも特定の分野は海外製が中心だ。

安さだけを求めて海外で生産したモノを輸入する結果、国内産業は衰退し、貿易収支まで悪化させる。

 

まさに合成の誤謬。

(ミクロの視点では合理的な行動であっても、それが合成されたマクロの世界では、必ずしも好ましくない結果が生じてしまう。 )

個々の企業は安さを求めて、海外で生産させて輸入販売するが、その結果として、国内産業が疲弊し、回りまわって景気が悪くなり、モノが売れず、さらに安く売ろうとしてしまう。

 

これらの本をご存知だろうか??

福岡で輸出支援業を営んでおられる小島尚貴(こじま なおたか)氏の著書でこれをテーマにした講演も2度拝聴させて頂いた。

 

 

 

 

畳業界等での「自損型輸入」の実態が赤裸々に書かれている。

自損型輸入とは何か?

これは小島さんの造語で、一般的な輸入、開発輸入とは異なり、

「日本でも生産、製造できるし、そうしてきた品目を、日本国内での低価格販売を目的に、人件費と製造コストの低い国に技術、設備、資金を供与し、日本国内の日本人顧客だけを対象に企画、開発、製造、輸入し、それらの品目を製造、販売してきた日本国内の産地と業界に打撃を与える輸入手法」

とある。これまで多くの産業分野でC国などへの技術移転からの輸入販売などによって国内産業が壊滅的なダメージを受けてきた。

 

是非ご一読をお勧めしたい。

昨年の弊社の輪読会でも印象に残る1冊となった。

 

できるだけ国産を買おう。

全身ユニクロのお前が言うな、そんな声も聞こえてきそうだ。

最近パンツはユニクロから国産に変えた。

ドイツ製だらけだった弊社オフセット印刷工場にも久しぶりに国産機が導入されることになった。

社有車は国産のみ、プライベートでも絶対国産車しか乗らない。

あ、iPhoneはご容赦願いたい(*_*;

 

地元久留米には大手シューズメーカーが2社もある。

すでに自宅の靴箱の半分は久留米製に変えている。

 

良かったら買ってください(^^)/

 


会社でも、できるだけ久留米の会社から仕入させて頂く。

難しい場合は福岡県内、せめて九州内。最悪でも国産。

 

もちろん、これから国産だけを販売するので、値上げを認めてくださいとはお客様にはとても言えない。急にすべてを変えることはできない。

しかし、それでも多くの人や企業が何かちょっとだけでも行動を変容させることでこの街、この国はもっと良くなる。

 

仕事でもプライベートでも今日の購買意思決定で地元から買えるものは無いだろうか?

 

朝のオフィスにて