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今日は、先日の記事とも少し関連したお話です。
「前の先生の方が良かったのに。」
この言葉、私が中学校の養護教諭に配属されたときに、
一番最初に落ち込んだ言葉です。
これ、養護教諭あるあるだと思います。
その他の一人職の先生や、
担任の先生、顧問などをされている方も、
もしかしたら一度は受けた“洗礼”かもしれませんね。
「言われるだろう」と心の準備はしていても、
面と向かって言われると落ち込むものです。
私はその当時、
生徒にはもちろんですが、
職員室の先生方からも、
「前の先生は○○だったよ」
「前の先生は~って対応してくれたのに」
「△組の××は養護教諭が変わってから、学校に来にくくなったよなぁ」
「今度の養護教諭は前の先生に比べて保健室にいない時間が多くない?」
ということを直接的にも間接的にも言われていました。
前の養護教諭と比べられる。
誰かと比較することで自分の立ち位置を確認する方法しか知らなかった私には、正直とってもつらい時期でした。
でも、当たり前なのですよね。
人は変化することを好まない傾向にあるから。
思いだしてみると、
小学校から中学校に上がった時は、
「小学校の方が良かった」
と懐かしみ、
中学校から高校、高校から…と同じような思いを多少なりとも抱きます。
「学生の頃は良かった」
「あの頃は良かった」
「昭和の時代は良かった」
これら全部もある意味似たような感情だと思います。
(「前に付き合っていた人が忘れられない」
「初恋の人が一番」という感情とも似ているかもしれません)
変化した当初は、
強く抱いていた感情も、
時が経ち、置かれている環境に慣れてくると、
だんだんと薄れていく場合が多いです。
冒頭の言葉も結局は、同じことだと思うのです。
むしろ、「言われて当然」なのだと思います。
だからこそ、
「自分が悪いから」というわけでは100%ないということを
心に留めておくことが大事なのかな、と思います。
もちろん、ベテランの後の新任だったら失敗して当然。
対応がうまくできなくて当然。
そもそもできなくて当たり前なのです。
目の前で起こる出来事はある意味「当然」なのだと思えば、
少しは気持ちが楽になるかもしれません。
(人権を侵害するようなことを言われて当然と思うことは、また別の話です)
自分だって、今までの経験で過去と比較したことがあるのなら、
自分も誰かと比較されることもあって当然、と割り切ってしまうのも一つの手なのだと私は思います。
「前の先生の方が良かったのに。」
そう言われた時ほど、
「自分」を振り返る良い機会なのかもしれません。
「自分」に還るチャンスなのかもしれません。
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