一級建築士である私が設計した物件をはじめ、インテリアや家づくりについて情報発信しています。
また、築52年の中古住宅を購入しリノベした記録、日々の暮らしについても書いています。
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「オシャレは足元から」
ファッションにだけに限らず、実はこの言葉はインテリアにも当てはまるんです。
住宅の足元、そう床です。
空間は床材次第で、良くも悪くも激変します。
こちらはチーク材のパーケット張り。
チークは世界三大銘木の一つで高級な木材です。
とても堅く油分が多く耐久性が高いのが特徴。
そのため昔から豪華客船の内装材などにも使われてきました。
上品な雰囲気で個人的にはとても好きな床材です。
ただお値段もなかなか・・・
続いてオーク材。
こちらも無垢の中では人気の樹種。
チーク材同様に堅くて木目が綺麗です。
どんなスタイルにも合わせやすく、迷ったらオーク材!ですね。
そうそう、このオークの切れ端をウイスキーに入れたのです。笑
こちらも同じくオーク材ですが、ヘリンボーンという張り方。
一度は聞いたことありますよね?
しかしこちらは工事する大工さんが大変で・・・
一枚一枚地道に張っていくんです。
材料費に併せて施工費もドーンとアップしますね。
無垢材の中でもお求めやすいパイン材。
それをヴィンテージ塗装仕上げしています。
パイン材の長所は低コストで塗装しやすい樹種であること。
なので様々なスタイルの住宅に使えます。
おそらく皆さんが知っているパイン材はこれですよね。
クリアオイル仕上げは北欧スタイルと相性◎
経年変化で飴色に変わっていきます。
パイン材は空気をたくさん含んでいるので優しい足触りも特徴です。
ちなみに天井もパイン材。
天井・床を同じ樹種で揃えるのもいいですね。
しかし忘れてはいけないパイン材のデメリット、それは木が柔らかいこと。
これくらいの傷や凹みは、1年も住めばそこら中に出来ます。
特に小さいお子さんがいる家庭では、こんなものでは済みません。
これを味ととらえるか、傷んでるととらえるかは個々の価値観によるところです。
インテリアコーディネートにおいて床材はとても重要です。
せっかくの高級家具も床材が安っぽいと、その家具まで安っぽく見えてしまいます。
逆に安い家具でも、上品な高級床材の上では名作家具に見えてしまうことも…
工務店や設計事務所は当然のように無垢の床を選べますが、大手ハウスメーカーになるとそもそも無垢という選択肢がないこともあります。
それは何故かって?
クレーム対応が大変だからです。
いくら事前に説明しても、無垢床の特性をしっかりと理解できる人は多くありません。
そして結果的にそれが住宅会社へのクレームに変わることがあるのです。
無垢の床は「なんとなく」で選ぶと、後悔する人もいるでしょう。
一言に無垢材と言いましても、樹種によって見た目はもちろん耐久性も大きく異なります。
なので予め営業や建築士からしっかりと説明を聞くべきなのですが、そもそも知識不足の人も多いので…困ったものです。
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