
一級建築士である私が設計した物件をはじめ、インテリアや家づくりについて情報発信しています。
また、築52年の中古住宅を購入しリノベした記録、日々の暮らしについても書いています。
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朝晩の冷え込みが厳しくなってきた今日この頃。
就寝前に暖房で部屋を暖めて、就寝と同時に暖房をOFF、そして寝室のドアを閉めてオヤスミナサイ。
一般的な生活スタイルだと思いますが、実はここに超危険な落とし穴が存在するのです。
危険な寝室になる条件がこちら。
「高気密住宅であること」
「家族数人で寝ていること」
「部屋のドアを閉め切っていること」
「24時間換気を止めていること」
これらの条件が重なると、とても危険な寝室になります。
私の知り合いにそれを実験された方がおりまして、画像をお借りしました。
寝室の二酸化炭素濃度を表したグラフです。
・寝室6帖+WIC3帖の空間
・ご夫婦とお子さん2人の計4人
・部屋のドアを閉め24時間換気も止めて就寝
※Sさん、資料使わせていただきありがとうございます。
寝室内の二酸化炭素濃度は徐々に上昇し、午前6時くらいには5,000ppmに到達。
その後、起床に伴い濃度は急激に低下しているのがわかります。
ちなみに入口ドアを開け換気を止めて就寝した場合は最大2,500ppmとのこと。
ドアを開けてるだけでは換気が不十分なんですね。
で5,000ppmがどれくらい危険状態かと言いますと
3,000ppm以上で頭痛や、めまいなどの症状が出て、長時間では健康に危害を及ぼすレベル
これを見ると5,000ppmという数字が如何に恐ろしいか分かります。
更には二酸化炭素濃度が上昇するに連れて、睡眠時の中途覚醒(夜中に目が覚めるなど)が増加するという実験データもあります。
寝ても疲れが取れてない、という方は寝室の二酸化炭素濃度が原因かもしれませんね。
また、朝起きると寝室のサッシが結露している、これも換気不足が原因のことがあります。
寝室の換気量の目安にしてください。
対策としてはまず「24時間換気を止めない」ことが最重要。
基本的に寝室の壁には給気口が付いています。(三種換気の場合)
寒いからと言ってその蓋を閉じてしまうと、部屋の空気は対流せずに二酸化炭素濃度がどんどん高くなります。
寝室のドアを開けっぱなしで寝る、というのも効果的ですね。
それでも不安だという方は、二酸化炭素濃度計(CO2センサー)で計測してみるのも良いでしょう。
コロナ禍で需要が増え、楽天やAmazonにたくさん種類がありますが、先日こんなニュースも…
粗悪なCO2センサーも多いようです。
色々と調べてみると東亜産業のCO2マネージャーは評判良いみたいですね。
しかし実際に使ったことがないので、購入は自己責任でお願いします…
これだけ注意喚起をしてきた私ですが、実は24時間換気扇を止めて生活しています。笑
これは24時間換気を否定するものではありません。
住まい方によっては建築基準法で求められる換気量以下でも快適な住環境を作り出せる、ということです。
もちろんこれも自己責任でお願いしますね。
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