一級建築士である私が設計した物件をはじめ、インテリアや家づくりについて情報発信しています。
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調湿作用があるとして人気のリクシル【エコカラット】
「空気中の湿気を吸ってくれるので快適な空間になりますよ」
家づくり経験者なら、一度はこのような営業トークを聞いたことがあるはず。
しかし実際に使った人の評判は…
「よくわからない…」
「エコカラット貼ってるけど除湿器も使ってる」
このようなコメントをよく見かけます。
確かにエコカラット自体には調湿作用があり、例えば壁に1㎡エコカラットを貼った場合は24時間で約400g(0.4リットル)を吸湿してくれるとのこと。
※リクシルHPより
吸湿効果は木材や珪藻土の約5倍、調湿壁紙の約25倍だそうです。
そう思うとけっこう吸ってくれるなあと感じます。
調湿壁紙って…
ちなみに一般的な除湿機はというと、24時間で5.6リットルの吸湿。
除湿力だけで言えばエコカラットは除湿機の足元にも及ばないのです。
(リクシルのHPにも書いてますが、調湿を実感するにはある程度の面積に貼る必要があります)
また除湿機はタンクに溜まった水を捨てることが出来ますが、
エコカラットの場合、その吸湿した水分はどこに行くの?
ここに大きな問題があります。
エコカラットは空気が乾燥してる状態では逆に放湿してくれますが、今の時期のような連日24時間多湿状態では放湿できません。
よって限界吸湿量まで到達すると、それ以上の調湿効果は期待できないということです。
乾燥したスポンジにどんどん水を吸わせていく、こう想像すると分かりやすいですね。
以前、無垢材の調湿効果について書きました。
たしかに6月の時点では調湿効果を感じていましたが、無垢材による調湿作用もエコカラットと同じで、吸湿量の限界に達するとそれ以上は…
よって我が家も今はエアコンの除湿機能を使ってます。
すみません、ちょっと誤解を招く記事だったので訂正しておきます。
「エコカラットや無垢材の調湿作用だけで年中快適」
これは疑ったほうがよいでしょう。
とはいえエコカラットには消臭効果があったり、無垢材にはその他のメリットもたくさん。
営業トークに流されず、内装材の特性をちゃんと理解することが大切ですね。
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