特許法第101条(特許適格性)は未だに実務家を悩ませ続けている問題です。
権利化の実務でも、拒絶への対応に苦慮することが多いと思います。ここでは、対応に際して参照すべき情報をまとめておきたいと思います。
基本的な情報は、USPTOのサイトにまとめられており、必要な情報にはリンクからアクセスすることができます。
ただ、初見では、各項目が何について記述してあるのかわかりにくいため、関連情報を日本語で整理しなおしておきたいと思います。
特許適格性に関するトピックは主にセクション2106に記載されています。
以下はUSPTOの分析手順の和訳です(わかりやすさ重視のため一部編集)
・事例集
裁判で争われた事例について、USPTOの審査基準に沿って分析した例。似たような内容の出願で反論する場合に有用ですが、実際問題、事例と同様の構成となっている案件はそれほど多くなく、審査官がどこまでこの事例を考慮するかも裁量次第です。2026/4/23時点では、Example 49までが公開されています。
- index of examples Example 1-49の一覧(争点つき)。
- 抽象的アイデア(Abstract Idea)、天然由来の製品(Nature-Based Product; NBP)/MDC (Markedly Different Characteristices) 分析に関連する案件についてはさらに細かい争点を示すテーブルあり
- 2024 AI Examples 47 through 49
- October 2019 Examples 43-46
- 2019 PEG Examples 37 through 42
- Examples 1-36
- 古い審査基準(Step 2Aの分析がProng One/Twoに分かれる前)に基づいて記述された事例。
- 現行のStep 2A, Prong TwoとStep 2B分析に応じて読み替えが必要。該当事例については上述のindex of examplesの6ページに記載あり。
なお、Example 47「異常を予測するためのニューラルネットワークのトレーニング方法」についてはYouTubeで、Example 48「ニューラルネットワークを用いた音声分離方法」についてはブログ記事(Claim 1, Claim 2, Claim 3)で解説しています。
・USPTOのガイダンス
- Advance notice of change to the MPEP in light of Ex Parte Desjardins
- 機械学習クレームの特許適格性分析においてEnfish判決を適切に参照すべきことを示した先例的審判決定 Ex parte Desjardins を踏まえ、MPEP 2106.04(d) と 2106.05 を改訂する旨の事前通知
- Memorandum - Best Practices for Submission of Rule 132 Subject Matter Eligibility Declarations (SMEDs)
- Memorandum to the Patent Examining Corps - Subject Matter Eligibility Declarations
- 宣誓書で特許適格性の主張をすることについてのガイダンス。
- 参考:過去記事「USPTO 101条拒絶対策:特許適格性に関する宣誓書(SMED)の新ガイダンス」
- Reminders on evaluating subject matter eligibility of claims under 35 U.S.C. 101
- AI発明の特許的確性判断に関する審査官向けのメモ。ほぼ全ての意見書で引用できます。
- 参考:過去記事「2025/8/4付 特許適格性の評価に関する通知」
- The 2024 Patent Subject Matter Eligibility Guidance Update Including on Artificial Intelligence (2024 AI SME Update)
- Example 47-49を示してAI発明の特許適格性判断についての分析例を示した公示
このページは、随時更新していきたいと思います。お気づきの点がありましたらお気軽にお知らせください。(2026/4/23)


