『黄金のアデーレ』と『ミケランジェロ・プロジェクト』 | ぱあこ日記☆

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ぱあこのスイッチオフの時間

毎年、秋から冬にかけては私の映画ブームがやってきます。
今年も観たい映画がたくさん!というわけで今年もガンガン観に行っております。


来年ウィーンに行こうと計画していることもあり、絶対に観ようと決めていたこの映画。とても素晴らしい作品でした。

ウィーンで豊かに幸せに暮らしていたユダヤ人一家。クリムトが描いた大好きな叔母の絵。
家族のリビングルームに掛けられていた思い出の絵でした。
ところがウィーンもナチス・ドイツの支配下となり、ユダヤ人の財産はすべて奪われました。家族が大切にしていたもの全て、もちろんアデーレ叔母さんの絵も没収されることになりました。
そして自らも命の危険すら迫り、マリアはなんとか国外へ逃れることが出来たのでした。

その後何十年も経てアメリカで生きる彼女が家族の尊厳をかけ、オーストリア政府にこの絵を含む家族の財産を返還することを求めた訴訟。実話を元に描かれた映画。大変見応えがありました。




そしてこちらはジョージ・クルーニーが監督した『ミケランジェロ・プロジェクト』
『黄金のアデーレ』と同様のテーマを別の視点から描いた映画です。

戦禍の中、大切な美術品が次々と破壊されたり略奪されたりしていることを何とか阻止するため、アメリカで美術館の館長をしていたストークスが立ち上がり「モニュメンツ・メン」を結成。戦地へ向かいます。
ナチス・ドイツはベルギーやフランスの重要な美術品を大量に奪い、自国へ運んでいました。ミケランジェロ、ピカソ、フェルメール、レンブラント・・・・それぞれの国を代表するような芸術作品をごっそりと奪っていくドイツ軍。モニュメンツ・メンたちは命をかけて美術品を奪還しました。

悲しい場面もありますが、リズミカルなタッチで描かれていることで、最初から最後まで前向きな気持ちで鑑賞することが出来ました。こちらも良い作品です。



今私たちが美術館で素晴らしい芸術作品を鑑賞できるのは、様々な歴史の中で多くの人々が努力してきたお蔭なのだと思いました。どちらも考えさせられる映画です。

さあ次はどの作品を観ようかな。