コロナシリーズ⑥:日本の医学が得意なのは,間接アプローチ | 下手の横好きの独白録

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 中国政府が,2020/3/17 日本で開発されたアビガンの効用を認めただけでなく,アビガンの増産体制に入り,中国全土で治療に用いること決定しました。

 このニュースは,またたくまに,世界中に広まり,1日の内に,タミル語,タイ語,はては,アラビア語の映像とが作成されていました。

 中国政府が効用を裏書したアビガン。このアビガンも,直接,ウイルスを攻撃する薬ではない。この薬は,遺伝子の複製を妨げることによって,ウイルスの増殖を抑制する効果のある薬らしい。最終的には,自己の免疫力によって,回復する以外にないらしい。重篤者に効果があまりないは,重篤者には,もはや,十分な免疫力が残されていないためである,と考えることができる。
 副作用としては,妊婦さんは奇形児となる可能性がある。また,男性は,種無しになる可能性があるとのこと。遺伝子の複製を妨げるのであれば,このような副作用が起きることも十分に危惧される。症状が出る可能性の大きい人は,私も含めてオッサン以上だから,この副作用がそれほど問題となるとはおもえない。
 医学や治療に関して全くの素人の私でも,ここまでは理解できる。こで,重要だと思わされたのは,間接アプローチである。もともと,直接アプローチ,間接アプローチは,軍事戦略の用語である。簡単にいうと,直接アプローチは,交戦国の軍隊と戦闘を行って,相手の軍隊を撃滅して,戦力を無力化するアプローチである。間接アプローチは,間接アプローチは,戦闘を避けて,補給線を絶つ,交戦国の産業を破壊する,同盟を壊す,などの方法により,相手の軍隊の戦力を無力化するアプローチである。
 医学にも,国によって得意,不得意があるようである。西洋医学は,言うならば,直接アプローチが得意。直接,バクテリアなり,ウイルスを攻撃するアプローチが得意にようである。他方,長い間漢方の影響を受けていた日本の医学は,最終的に自己の回復力に任せ,それを手助けする間接アプローチが得意のようである。
 今回,中国政府がアビガンの効果を裏書したのも,日本で西洋医学と漢方を昇華した日本の医学を学ばれた医者も多く,直接アプローチ一辺倒の西洋医学ではなく,漢方が得意な間接アプローチを,頭ごなしに否定しなかったことも一因ではないかと予想する。