見えない痛み | ふだん着のコーチング

ふだん着のコーチング

ふだん着のコーチングを推奨している、メンタルコーチ&公認心理師の川本です。2019年扶桑社様より『1日3分でうつをやめる。』を出版しました。
このブログではメンタルへルスやコーチングビジネスに関する情報をお届けしています。よろしくお願いします。

昨日は「うつと発達障害・現場で使える実践スキル」の

第5回目の講義でした。

この回から発達障害がテーマになります。

 

昨日は自閉スペクトラム症と注意欠如・多動症について

90分間お話をしました。

 

 

発達障害ということば自体は

最近よく聞いたり見たりするようになりましたが

その内情は、実はあまりちゃんと

理解されていない面もあります。

 

 

僕たちコーチや対人支援をする人たちは

少なくともちゃんと理解する必要があります。

そういう意味も込めてこの講座をしています。

 

 

発達障害に関していえば、

基本的に治すことはできないです。

(まあ世の中には「治せる」という人もいますが、

 医療的には治らないの方が正解かと)

 

もちろん、コーチングでもどうこうできないです。

なので僕たちができることは、

 

1)相手の状況に共感する

2)相手の辛さが少しでも緩和するようにする

 

これくらいしかありません。

 

文字だけを見ると簡単みたいな感じですが、

実は「共感」がとても難しい。

 

なぜなら、彼ら彼女らが苦しんでいることは

目で見ることができないからです。

傷があるとか熱があるとかそういうことではないのです。

 

この子たちが胸の奥で、頭の中で、体のいたるところで

感じている痛みは、他人にはわかりにくいのです。

 

そしてこれを忘れてほしくないのは

 

この子たちは何年もずっとこの痛みと戦っている

 

ということです。

支援者が思っている痛みの数倍以上の痛みを感じているのです。

 

そのことを忘れないでほしいし、

絶対理解できないけど、

理解する努力は怠ってはいけない。

そう思います。

 

以前、発達障害の男性をコーチングしたことがありました。
 
数か月担当したけど、コーチングでその人の人生は変わりませんでした。
 
そのことを詫びると彼は

 

「一生懸命考えてくださったことは伝わっていましたよ。

 ありがとうございました。」

 

そう言ってくださいました。

微力な僕は悔しかったんだけど、その言葉で救われました。

 

できないではなくできることをしよう。

 

これでいいんだと思います。

 

 
 
 
 
 
 
 

 

 

【YouTubeチャンネルやってます!】