その続きです。
パチンコの釘というのは、真鍮(しんちゅう)という銅と亜鉛を混ぜ合わせた合金で作られています。
真鍮の特徴として、鉄と比べると非常に柔らかいです(簡単に曲がります)。
その柔らかさにより、パチンコ玉(鉄)が当たっても、その衝撃を吸収する事ができ、釘を開けたり、閉めたりすることができます。

さて、その為、遊技釘は営業前と営業後で、調整したサイズが変わっている事がよくあります。
特に、"いのち釘"は、パチンコ玉が当たる回数も多いうえ、調整する回数も多く釘が柔らかくなっているので、営業中に釘が少しずつ動きます。
ただ、動くといっても、基本的に球が当たる度に少しずつ(いのち釘は)閉まっていくものですが、
例外があって、極端な"開け"状態から、閉めた場合は、遊技釘は元の状態に戻ろうとするので、釘が開きます。
わかりやすいように例を挙げます。
13mm → 12mm
で、"いのち釘"を調整した場合、
閉店後に測ると、12.2mmぐらいになっています。
つまり、閉めたつもりでも、若干、開いてしまうものなのです。
経験上、0.75mm以上の調整をした場合、釘には元(の位置)に戻ろうという力が働きます。
その為、(今は大々的におこなえませんが)イベントの次の日など、明らかに閉められたと思っても、打ってみると意外に回ったりする事があるのは、上記の理由があるからです(だと思います)。
ちなみに、自分を育ててくれた上司は、極端な調整を嫌っていた為、自分も、
13mm → 12mm
と、調整する場合は、
13mm → 12.5mm → 12mm
として、お客様に明らかに閉めたと感じ取られないようにしていました。
なお、閉めていたものを開ける分には、お客様にとってはうれしい事なので、
12mm → 13mm
(この場合は、閉店後に12.8mmぐらいになってます)
という調整は普通にやっていました。
続く。
[ 補足 ]
13mm → 12.5mm → 12mmのように、段階的に調整する方法はスロットでも同じです。
以前、スロットの調整について書いた記事がこちら。
↓↓↓
スロットの設定の決め方
[ 補足2 ]
一旦、大きく締めてから開ける事で、遊技釘が元に戻らないように調整する事も可能です。
少ない台数なら、そういった手間もかけるのですが、1日に数百台を叩くとなると、そういった調整は面倒なので、自分はしていませんでした。
1台15秒で叩いたとしても、500台叩くのに2時間はかかるので、極力、機械的に処理してました。
ちなみに、"いのち釘"の調整は、4回以上叩くと「下手くそ!」と怒られました。
右の釘叩いて、左の釘叩いて、少し微調整で叩いて調整しないといけなく、6回も7回も叩いて調整するレベルの役職者は、"いのち釘"の調整はさせてもらえませんでした。