今、貯玉・貯メダルは下ろした方がいいのか? ③ | 元パチンコ店長が語る「業界話」

元パチンコ店長が語る「業界話」

パチンコは立派なエンタメ企業!
大手パチンコ店勤務、業界歴11年の元パチンコ店長が語る業界の話について。

前回は、コロナウイルス(武漢肺炎)騒ぎが終息した際にパチンコ店は、交換率の変更を伴ったリニューアルをしてくる可能性があること、

その理由として、

交換率の設定変更に関する費用はたいした金額でないこと
交換率を変更しても、すべてのお客様が一気に換金をするわけではないこと

を書きました。

その続きです。

前回は、交換率の設定変更に関する費用は、ある程度は知れているということを書いたのですが、一方で、交換率を変更する際には、非常に大変な作業があります。

それは、遊技台(パチンコ台)の調整です。

遊技台調整道具

当たり前ですが、60玉交換と等価交換の調整では全く違います。

単純に、いのちを締めて調整するのであれば、"楽"なのですが、それでは等価交換にした時に、いのちは11.5mm以上に開けることができなくなってしまい、お客様に座ってもらえません。

その為、交換率の変更をする際には、パチンコ台すべての、寄り、道釘、特賞など、天釘以外のすべての釘を再調整します。

そして、いのちを12mmに調整したときに、店側に若干の利益が出るようにします(スタート、ベース、特賞出玉等を調整します)。

この作業は、非常に時間がかかるので、交換率の変更を伴ったリニューアルの時は、毎回20時間×2日ぐらい、釘を叩いてました・・・。


さて、今回、休業要請を余儀なくされているパチンコ店が多いですが、休業したから役職者は休めるのかと言うと、そうでもなく、最低1人は店番をしていると思います。

何故なら、パチンコ店には数千万の現金があるし、本社や業者(メーカー)、組合などから電話があったりするので、日中は店番をしなくてはならないからです。

つまり、役職者にとって、釘を調整するのに最適な時間が出来たわけです。

もし、自分がまだ店長をしていて自粛休業をすることになったら、間違いなく釘調整に時間を当てます。

その為、休業明けに、

いつもより"いのち"は開いているけど、思ったより回らない

と感じたら、寄り道釘などを調整して、交換率変更の準備をしているのかもしれません・・・。

続く。


[ 補足 ]

現時点ではコロナウイルス騒ぎの終息が見えないので、すぐにリニューアル、交換率の変更をしてくるパチンコ店はないと思います。

[ 補足2 ]
自分がいた会社では、交換率変更の際に起こる換金ギャップは、ホール側が補填しましたが、中には、換金前の貯玉(貯メダル)をすべて換金させるパチンコ店もあると思います。

個人的には、ホール側が補填する方が多いのではないかと思っていますが、その辺の理由については、次回に書きます。

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