ミームのお気に入りのはずのペルソナ。
ペルソナは、ミームがシャドーを嫌っていると思っている。
でも、シャドーはペルソナの影。ペルソナが登場すれば必ずシャドーが現れる。影のようにシャドーはペルソナの後をどこまでもついてくる。
ミームのアルゴリズムに沿って、ペルソナはシャドーを排斥した。
ペルソナは言う。
「シャドーは私とは似ても似つかない。シャドーは私ではない。他者なんだ。」
シャドーは言う。
「俺はお前なのに、なぜお前は俺を切るのか?」
通常、人はペルソナを自分だと思っているから、シャドーの言い分はこの上なく不愉快だ。
だが、ペルソナとシャドーとは、ミームという歪んだ鏡に映ったあなたの姿に他ならない。
その魔法の鏡をペルソナがのぞき込めば、シャドーが反射する。どんな風に反射するかは、あなた次第。
ペルソナとしてのあなたのエゴ、あなたの主観が強面(こわもて)で融通が利かず、とんでもなくわがままだとしたら、その魔法の鏡に映るのは、恐ろしいほど醜い凶暴な怪物のようなシャドーの姿だ。
その凶悪なシャドーが、デストピアのような外界を徘徊している。
ここで、本当は、気づく必要がある。
怪物のようなシャドーもカオスのような(あるいは地獄のような)外の世界も、どちらもあなたの魂に他ならないということに。
ペルソナとしてのあなたが、エゴイストであり、唯物論者であるが故に、怪物や地獄が魂の鏡に映り込むのだ。
そのような意味において、悟性魂/心情魂は、あなたとあなたの生きる世界の現実に気づくために、この上ない感覚器官として機能する。
この鏡面的なミームの現実に気づかなければならない。自らの悟性魂/心情魂のメカニズムを理解しなければならない。
この気づきと理解と共に、意識魂の覚醒が始まる。
ミームのアルゴリズムと悟性魂/心情魂のエゴイスティックで唯物論的な歪んだ主観性の外に出る。