三次元空間 ~ 一つの思い込み | 大分アントロポゾフィー研究会

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x軸-y軸-z軸の座標軸で記述できる三次元空間は、絶対的なものではない。

 

“当時の私にとって決定的な経験は、まさしく、数学の方面からやってきた。私にとっては空間の概念が最大の難問だった。あらゆる方向に無限に拡がってゆく、空虚としての空間を-当時有力であった自然科学理論の根底にあったのも、こうした空間概念である-明晰な概念でもって思考することは不可能であった。講義や個人教授の折に学んだ近代の(総合的な)幾何学のおかげで、右側に向かって無限に延長される一本の線は、左側から再び最初の出発点に戻って来る、という直観が私の心に浮んだ。右側の無限に遠い所にある点は、左側の無限に遠い所にある点と同一なのである。”(ルドルフ・シュタイナー『シュタイナー自伝 Ⅰ わが人生の歩み』伊藤勉+中村康二訳 人智学出版社 p. 63)