尚工舎(現シチズン)は、1945年の戦火を避けるため、淀橋、田無の両工場を長野県下伊那郡飯田市伊賀 良に疎開し、戦後、戦火を逃れた淀橋田無に本拠地を戻しました。
1946年には『F型スモールセコンド』の再生産を再開しましたが、高度な設計の機 械であったため歩留まり(生産されたすべての製品に対する、不良品でない製品の 割合)が悪かった1947年製造の『GOLDSTAR』です。
![](https://stat.ameba.jp/user_images/20240527/09/ozisannfurutokei/76/2c/j/o1029103515443935277.jpg?caw=800)
1947年代製、手動式、パリス形、7石、瀬戸引き(ホーロー)文字盤、スモセコ、 本体ケースサイズ : 26㎜(ワイヤーラグ含まず) 本体厚さ : 8㎜
ワイヤーラグ内側幅 : 11㎜
当時のパリス環式革ベルトを合わせると歴史の重みが違いますね🍀
【ムーブメントの流れ】
尚工舎(現シチズン)は戦前にスイスの「KIDーPREMIER」というメーカーのムーブメントを改良(コピー)して、 7石の生産をスタートさせてます。
このムーブメントはスイス国内でも複数のメーカーが「KID-PREMIER」と 同じ歯車の「受け」の形を少しだけ変えて使っており、そのスイス製とシチズン10型の文字盤も互換性があります。
今回の15石は、シチズン10型の受けの構成がKID-PREMIER系と同じですが、全く構成を変えたムーブメントも確認してます。
又、当時は文字盤の型(径)が同じであればスイス製と互換性もありましたので、戦後のオーバーホールや修理などで混血モデルが多くなっており、国産腕時計の別名(ペットネーム)を更に解り難くしています💦
今回の「GOLDSTAR(ゴールドスター)」15石のムーブメントの仕上げなどをみても、 シチズンが舶来高級機を意識してたように感じます。
裏蓋のクロームメッキも厚く、各刻印も美しい仕上げになってます。
分 類:アンティーク
希少性:⭐⭐⭐☆☆
将来性:⭐⭐⭐☆☆
※上記は実働の美品(Aランク以上)が対象になります。