第1回定例都議会、代表質問③「夜間定時制高校の廃止計画について」 | 尾崎あや子オフィシャルブログ「東へ!西へ!尾崎あや子の活動報告」Powered by Ameba

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日本共産党都議団を代表して、白石都議(品川選出)が質問に立ちました。


夜間定時制高校の廃止計画について

 次に、夜間定時制高校の廃止計画についてです。


 私は働きながら、21才の時に都立大崎高校の夜間定時制に入学しました。
 私の学年には、心身にハンディキャップをもつ仲間、経済的に困難を抱えた仲間、いじめなどつらい過去を背負った仲間、60代のクラスメイトなどがいて、お互い励ましあいながら勉強しました。育ってきた環境も年令も違う仲間たちと4年間過ごして「誰もが幸せになる権利がある」ことを学びました。


Q27 夜間定時制高校は、様々な事情により、全日制高校に通うことができない生徒の大切な受け皿です。
 ところが、都教育委員会は「都立高校改革推進計画・新実施計画」で、立川・小山台・雪谷・江北の4つの夜間定時制高校廃止を盛り込みました。存続を求める署名は2ヶ月で2万筆を超え、廃校に反対する学者・文化人の共同声明には、山田洋次映画監督やノーベル医学・生理学賞を受賞した大村智名誉教授など、123名が名を連ねています。東京弁護士会も、廃止反対の声明を発表しています。
 パブリックコメントに寄せられた都民の声は、「経済的に苦しいので全日制をあきらめ、昼アルバイトをして夜学ぶことを選択せざるを得ない生徒も依然として少なくない。絶対に撤回すべきである」など、9割以上が反対しているのです。
 知事は、こうした都民の意見や切実な思いをどのように受け止めていますか。


Q28 都は廃止の理由に、応募人員が減っていることを上げ、4校を選んだ理由を「交通機関の状況を配慮して選定した」とくり返し答弁しています。しかし、これらの学校が、生徒数も少なく交通も不便な学校かというと、そうではありません。
 立川定時制は、1学年3クラス、全学年で300人の生徒が在籍しており、夜間定時制としては大規模な学校です。立川駅に近く、多摩の東西南北全域からの通学にきわめて便利な場所にあります。このため毎年、定員をこえる応募があり、定員いっぱいの生徒が入学しています。とくに八王子市内の夜間定時制4校がすべて廃止されてしまったため、八王子市の生徒にとって、なくてはならない学校となっています。創立79年の歴史をもち、保護者やOB、地域住民も存続を求め、署名行動に参加しています。
 小山台高校は、駅から30秒という交通の利便性がきわめて高い貴重な学校です。そして、廃止されようとしている4校の夜間定時制高校は、夜間中学卒業生の重要な受け皿にもなっているのです。
 交通機関の状況を配慮したという理由や、応募が少ないという理由は成り立たないではありませんか。


Q29 知事は記者会見で「閉校する4校の周辺に夜間定時制高校はある」と述べました。しかし、事実は違います。足立区の江北高校の周辺の夜間定時制として、江戸川区の葛西南高校や板橋区の大山高校などの名前が上がっています。ところが、江北高校の近くから大山高校に行くには、電車だけで約50分、3回乗り換えが必要です。さらに駅から学校まで徒歩15分かかり、職場や家から最寄り駅までの時間もかかります。定時制高校の部活が終わって家に帰れば、夜11時を過ぎてしまうのです。これを周辺と呼べるのですか。これでは交通費はもとより、体力的にも精神的にも通学時間が大きな負担になり、進学、通学をあきらめてしまう生徒がでかねません。知事、いかがですか。


Q30 都はまた、全日制と定時制の併置校は「生徒の施設利用や学習時間に制約がある」としていますが、小山台高校の学校運営連絡協議会委員である河路由佳・東京外語大教授は「5時までしかグラウンドを使えない環境で、野球部は、一昨年、春の甲子園に初出場した。定時制があるからといって、何かができないというようなことはない」と話します。野球部の生徒の家族も「グラウンドの時間制限に不満を聞いたことはない。定時制廃止の理由に使われたらたまらない」と訴えています。
 また、卒業生をはじめ多くの関係者が、「昼間と夜間の生徒は、教室を共同利用しており、心の交流がある。境遇の違う人たちを思いやることなど、併置校だからこそできるかけがえのない教育効果を生みだしている」と語っています。
 都は、このような現場の声や実態を、どう認識していますか。


Q31 生徒に必要とされ、すばらしい教育があり、地域に愛され支えられている4校の夜間定時制高校を廃止すべきではありません。廃止は撤回すべきです。答弁を求めます。