八王子高尾 ピアノ教師 の日記 -73ページ目

八王子高尾 ピアノ教師 の日記

桐朋学園大学ピアノ科卒業後個人でピアノを指導しつつ演奏活動を続けております。八王子市高尾駅より徒歩5分です。
皆様と音楽やピアノについて、交流ができれば幸いです。ピアノについてのご質問等も是非お寄せ下さい。
oyuki42koba☆yahoo.co.jp ☆を@にかえて下さい。

ピアノを習いたいというお問い合わせの他に、最近はお子さんに「絶対音感だけお願いします。」というお問い合わせもあります。
ご自宅に一切楽器を買う予定はないそうで、結局お断りする様になってしまいます。

幼少時に訓練しないと身に付かないから、とにかく・・・というお気持ちはわかりますが・・・

私は音楽を通じて音感を習得してきました。
確かに絶対音感は一時の単なる音当てでも習得できるのかもしれません。
只それが脳に一生刻まれるのか、私にはわかりません。

ところでその絶対音感ですが、自分には正確な意味での絶対音感はないと思います。
世間では、多分絶対音感があると言われるでしょうが・・・

例えばピアノの音を美しい響きでなく「ぐしゃ!!」と一度に鳴らされても、5~6音は聴きとれます。

余談・・・
以外に協和音の方が聴き取りにくいものです。
例えば下から手の大きい方が・・・左手でド・ソ・ド・・・・右手でド・ソ・ド・ミ・・・・
かなり広範囲ですね。これを一度に鳴らされると、真ん中のドが鳴っているかどうか考えてしまいます。

複雑でない曲なら、楽譜がなくても自分の耳で聴いて、聴いた音を記憶できなければ楽譜に書いて再現できます。
でもごくごく僅かな周波数のズレをテストしたら惨敗!全部同じに聴こえてショックでした(笑)

おそらくピアノを通じて、キーを通じて脳の奥に記憶された音と、今鳴っている音を比較しているにすぎないのでしょう。
記憶する事!が幼少時しかできないのかもしれませんね。

絶対音感の有無が演奏家として問題になるか否か・・・それはよく議論されます。
それは演奏する楽器の性質にもよりますし、演奏する音楽のジャンル・・というか性質にもよると思います。

民族音楽には、楽譜という手段でなく伝承という形で伝えられたものが沢山あります。
正確な楽譜の再現・・・という点では、西洋のクラシック音楽はかなり特殊ではないかと思います。

教会でのミサや王宮でのしきたり・・・これらはルールが厳しく、正確に伝える為に記録が必要です。
又、教会や王宮、アカアデミア等は、記録がきちんと保管されているので、歴史に残りやすいのでしょう。
西洋クラシックは特殊であり、記録により音楽=音学として、研究され発達したものです。

庶民の音楽は、資料が極端に少ないでしょう。
楽譜があってもあくまで参考程度、マネしてアレンジし、その場のノリでどんどん変化していく・・・
でも本来それが自然かもしれませんね。楽しそうです。
楽譜に頼る要素が少なければ読譜は必要でなく、その音楽を自分のものとし表現する感性が必要で、それに欠かせないのは相対音感でしょう。

又、笛や歌など、メロディの部分を担当する楽器は、豊かな歌心とリズム感、相対音感が必要です。
相対音感しか持たないすぐれた演奏家も多くいらっしゃいます。絶対音感の有無を問う必要はないと思います。

絶対音感の有無が問われるのは主に、読譜を必要とし、メロディやリズムだけでなく全体を組み立てる必要のある演奏だと思います。
自分でもよくわかりませんが、複雑な楽譜からその音楽をイメージするのに必要なのではないかと思うのです。

ピアニストと指揮者は性質上、自然に絶対音感が身に付くでしょうし必要不可欠です。
とはいえ、ピアノを楽しむのに必ずしも必要ないと思います。感性や相対音感を磨けば、それで十分補えます。

例えば、ト長調と変ト長調、・・・・
同じ様に聴こえます。キーを移して歌う事もありますから、特に問題ないのです。

只、厳密にいえば、音、は違います。微妙な響きが違います。
作曲家がト長調でなく変ト長調を選択して曲を書いた理由があるのです。

例えばドビュッシーの「亜麻色の髪の乙女」・・・半音ずらしてト長調にすると・・・柔らかみが激減し透明感がでるでしょう。

でも細かい理屈が解らなくても、・・・・なんか変だよ。どうして?・・・と感じる感性で補えるのです。

絶対音感はあれば大変便利ですが、感性と相対音感で補える事が多いのです。
只、理論的に音楽を分析研究したり、複雑な楽譜から音楽をイメージしたり、・・・
又歌の伴奏等で、突然とんでもない所に音がずれた場合等の瞬時の対応には必要でしょう。

でも音楽を学び楽しむのに、それを持たない事は妨げになりません。

なんか違うよ?・・・どうして?・・・と感じる感性がなければ、そちらの方が問題です。
叩きつける様な不快な音を平気で鳴らす・・・・そちらの方が、はるかに怖いのです。

長くなりました。お読み下さってありがとうございます。















大人の方で初めてピアノを習う方が最近増えました。

私の教室に来る前に、近所の大手の教室に通われていた方が何人かいらっしゃいます。

大人の為のクラスが人気だそうで、担当の先生もお話をきく限りでは、楽しく素敵な先生の様です。

只、大手の場合、レッスン料が若干割高になります。
でも施設や事務が充実していますし、又イベントもありますし、それなりに良い面があると思います。
何より初心者の方には一番身近な教室ですし、仲間も増えて楽しく続きます。

只、レッスン時間は30分・・・大人の生徒さんはもうちょっと長くやってほしい様です。
確かにこのレッスン時間だと、ちょっと話をしているとすぐ終わってしまい、次の方が待っているという事になってしまいます。


最近私の教室にいらした70歳の男性の方、1年通われて良い先生で楽しかったそうですが・・・
1時間やりたいというと、会社の方針で、もう一口申し込まないと出来ない・・・と言われたそうです。

もう一口というと、入会金から施設使用料からもう1人分払わなくてはならないそうです。
大手さんですから、それは仕方のない事かもしれません。

その様な教室からいらした方は皆さん、最初レッスン中、とにかく私が話し始めるとソワソワされます。
・・・早く弾かなきゃ時間がもったいない!・・・・でしょうか?

とにかくお話を聞いて頂くのに、少々苦労します。

リズムのとり方、フレーズの弾き方・・・等々、

時には私が生徒さんの悪いクセをマネして、いかにおかしく聴こえるか、わかって頂きたい事もあります。
が、それすら時間が・・・・ソワソワ・・・

次回までになおして頂きたい事を書いていたら・・・「それもレッスン時間に入るのですか?」と言われた事もあります。
(無料の体験レッスンでの事でした)

時間をとても気にされる方が多く、特に高齢の生徒さんの場合、もう少し時間が必要な様です。


私はほとんどチラシ等の宣伝もしておらず、看板も出さず、ひっそりとやっております。

ピアノが本当に好きになってくれて、細くても長く通って下さる方に来て頂きたいです。
レッスン料も高くも安くもなく標準です。
なので生徒さんも一度にでなく、少しずつ増えてます。


そんな風に繁盛していないので(涙)、た~~っぷり1時間おとりしてます。
次の方があいていれば、更に少々のびる事もあります。

この位の時間があると・・・少々話ができます。

「フレーズの最後を投げやりに弾くとこんな風に不快でしょ?朗読でも最後まで丁寧に読みますよね・・・」

・・・あ、、そうね・・・でも難しいな
・・・そこで力が入って指が突っ張るから弾きにくくなるのですよ・・・
・・・あ、又やっちゃった・・・
・・・家でこんな風に練習してみて下さいね。

最近ではこんな風に落ち着いて話を聞いて下さり、さらに質問もして下さったり、やっとできる様になりました。


大人の方は、特に高齢になるほと、視野が狭くなったり、目が悪くて楽譜が読みにくかったり・・・
又脳の指令が指先に伝わるのが遅かったり・・・少し余計に時間がかかります。

又私が70歳にはまだ遠いので、なかなかハンデに気付いてあげられない事も多いです。



個人の教室ですから、気持にゆとりを持って、音楽を楽しんで頂ける様に・・・

そんな風にありたいのですが、・・・・う~~ん・・・・なかなか難しいですね。



レッスン時間、お1人30分が精一杯!それでも予約待ち!

ちょっとだけ・・・・羨ましいかも・・・(笑)・・・・・(うちではありえません)
先日見学させて頂きましたピアノ練習会に、1名プロの男性が演奏されました。

その方は遅れて到着され、もう一人の一般の方と演奏順のくじを引き、最後から2番目の演奏となりました。

大きな身体のクマさんみたいな、優しそうな男性でした。

私はお名前も存じませんでしたが、スペイン等で時々演奏会をされたり、芸術書の翻訳等をされているそうです。

演奏を聴くまでは、一般の方だと思っていました。
それほど、控えめで静かな方でした。
演奏時間も皆さんと同じく10分以内・・・・・
とても美しい音色にまずびっくりしました。もっと聴きたかったな~

曲はアルベニスの小品(すみません!不勉強で知りませんでした)
大きな身体に似合わず、とても繊細で美しい音色で、淡々と、でもしっとりと歌われて、素晴らしい演奏でした。

残念な事に、その前に何人かの方々があまり仕上がっていない状態で長時間演奏されました。
聴き疲れた方が何人か席を外していて、隣室の休憩室での談笑が耳障りでした。
でもご本人は全く不愉快そうな顔をなさらず、淡々と演奏されていらっしゃいました。

あとでお話を伺いましたら、「夜のガスパール」を弾く予定だったそうです。(聴きたい!)
でも急遽、地味であまり知られていないアルベニスの小品にされた様です。

ご本人は何も仰いませんが、くじ引きで最後なら「夜のガスパール」を演奏されたのではないかと思います
最後に演奏される方が萎縮してしまったり、皆さんが聴かなくなってしまわない様、ご本人が配慮されたのではないかと思います。

サロンの様な会場に、ピアニシモの美しいアルベニスの小品が、とても美しくしっとりと合っていました。素晴らしい演奏でした。

そして最後の方の演奏も、又生き生きと楽しいジャズ風のアレンジで(ご本人は失敗したと笑っていらっしゃいましたが)、練習会はとても楽しい雰囲気で締めくくられました。

大きな身体に似合わない(失礼!)とても繊細な優しい心遣いをされる方で、そのピアノもご本人と同じく、繊細で心優しい演奏でした。

この様な方にお会いできて、良かった~~

私もこんな風に、余計な自己主張を一切せず、周りの人に配慮できる様になりたい・・・・・と反省致しました。

とても楽しい収穫の多い一日でした。見学させて頂いてありがとうございました。