八王子高尾 ピアノ教師 の日記 -40ページ目

八王子高尾 ピアノ教師 の日記

桐朋学園大学ピアノ科卒業後個人でピアノを指導しつつ演奏活動を続けております。八王子市高尾駅より徒歩5分です。
皆様と音楽やピアノについて、交流ができれば幸いです。ピアノについてのご質問等も是非お寄せ下さい。
oyuki42koba☆yahoo.co.jp ☆を@にかえて下さい。

今年は雨が多いですね。

可哀想にいつも土砂降りに当たってしまう小学1年生の女の子。

元気に到着すると、扇風機の前に踏み台をセット。

濡れた靴下をレッスン中干してます。

「先生いいの、こうやった方が早く乾くの!」

・・・・早くも主導権を取られてます(笑)



ところで、打鍵のお話です。

速いパッセージが苦手

何だか弾きにくいぞ!という方


そんな方は、ちょっと視点を変えてみましょう。

以前にも書きましたが、「下から上へ」の意識です。



上から下に鍵盤を押すと、下方向に力が働きます。

速い速度で高い位置から打鍵すると、下方向に向かう力が打鍵後も強く働きます。

ビルの屋上から物を落とすのと同じです。

道路に穴があく事もありますね。


上から下に働く力により、指は一瞬鍵盤に押しつけられ動きにくくなります。

これを自覚するのは大変難しいです。



上から下に打鍵したと同時に、下から上に手首で力を逃がす必要があります。

そうでないと、押し付けられた手では弾きにくくなってしまいます。

求める音色により音の出し方は違いますが、まずは効率を考えます。
効率悪いと弾きにくいのです。


1、なるべく鍵盤の側からそっと弾く事
・・下方向に働く力を最小限にする。


2、鍵盤の底に指が達した瞬間、手首から力を逃がす。
・・指先だけ残っていれば音は残ります。



鍵盤を音が出ない様に、ゆっくりそっと押してみて下さい。

途中、ひっかかる所があります。

このひっかかりを通り越して、底まで押さないと音はでません。

ここを通過し音を出した後、すぐ手首から上に抜く必要があります。



鍵盤を押す強さ

鍵盤の底に到達するまでの速さ、

鍵盤に接する指の面積、

鍵盤の底に到達している時間


様々な音色、強弱を、これでコントロールできます。

実際は耳で聴きながら求める音を探る事で行います。


その時身体が萎縮していては、コントロールできません。


弾きにくい所があれば、取り出してゆ~~っくり弾いてみて下さい。

鍵盤の側から弾いて、弾いた後に、一音一音手首から抜いてみます。

一音ずつ手や指が完全に自由になる事を確認し、次の音にいきます。


そっと弾いて弾いた直後に抜く。

打鍵した後に意識を回してみて下さい。


「そっと下から指で弾き、ふわりと上に手首で逃がす」

弾きにくさを感じている方は一度切り替えてみて下さい。



あ、でも文字での説明は限界があり、解りにくいです。

お近くでしたらレッスンにどうぞ(笑)
人の耳は大変いい加減です。

自分の演奏の録音を聴く時、大部分の人は良い点を誇張して聴いています。

ま、ここリズムちょっと狂った?、でも大した事ないや
・・・という具合でしょうか。

自分の演奏ですから、耳が良い方に修正して聴いてしまうのです。



これを他の人が聴くと「あれ?リズムおかしいな~」

と演奏している本人よりも、はるかに気になります。



演奏の欠点の多くは、まずそこに注意が働いていない事によりおこります。

優れた演奏は、隅々まで意識が働き細心の注意が払われています。

それは大変しんどい練習の積重ねによるものです。


余程厳しい練習を積み、意識を働かせる習慣がないかぎり、楽な方に流れます。

自分に厳しく、妥協しないで追及する事が必要です。


「一流の演奏を聴いて下さい、一流の物に触れて下さい」というのはそこなのです。

一流の演奏と自分の演奏を比べ、その差にため息をつき続ける事が大切です。


「ここは、もっと透明な音が欲しい」

「この響きの中でこの音だけ、通る音がもっと欲しい」


これではダメ!という気持ちを持ち続けるのは、大変しんどいのです。



プロとアマの違いは何か?

と訊かれれば、練習量と練習に臨む姿勢でしょう。

音楽に限らずプロなら、又はプロを目指すなら「これではダメだ」は大切です。


アマチュアの方に一番大切なのは、続ける意欲を持ち続ける事です。

「これではダメだ」も大切です。

でもそれ以上に、「よく頑張ってる、私」これも大切なのです。

その人が頑張ってきた事に対し、敬意を払う事を忘れてはいけません。





お友達の演奏を批判的に聴く方がいらっしゃいます。

ある程度弾ける方が多く、よく勉強もしていらっしゃいます。


こういう方は、何故かご自分の演奏に甘い方が多いです。

他人への批評と比べ、ご自分の演奏を過大評価していると思われます。


もちろん趣味ですから過大評価は良いのです。楽しむ事が大切です。

「私、頑張ったな~」・・・大切です。




誰でも他人を過小評価し、自分を過大評価する事で自分のプライドを保とうとする

無意識にしてしまう自然な事です。良いのです。

そういうものなのだと自覚しておく事が大切です。



只そういう方が批判や指導を始めたり、お友達の先生を批判すると問題が生じます。

奏法にしても指導法にしても、理想と現実は違います。

理想は高く掲げつつも、そこに至る道には、沢山の妥協が必要です。


「まだまだだけど、今はこれが精一杯~」


教えていてよくある事です。

「今はここまで。これ以上の事はあとにしよう」


指導する場合、不十分であっても、その人の負担も考えなくてはなりません。

今習得しないと困るのか、少し経ってからでも良いのか・・・

それは、散々苦労して習得した経験がないとわからないのです。

それでも生徒さんの様子を見て、押したり引いたり、考えるのです。




「そこ、弾き方おかしいよ」

「先生はそれでいいって言ったの?」



批判やアドヴァイスに責任が伴うというのは、そういう事なのです。

その一言が、その人を否定する可能性もあります。

先生との信頼関係を壊してしまう事もあります。


その人の為に言ってあげたいと思うなら、感想や意見を述べる事は悪いとは言いません。

意見を言う際に、以上の事を踏まえて頂ければと思うのです。

そして相手の方の立場を考え、言葉を選ぶ事が大切です。

これはプロや先生が、講評等をされる際にも大切です。



演奏を聴いて頂く機会があれば批判を受ける事があると思います。

真摯に受け止めて考える事は良い事です。

言って下さった事に感謝し、前向きに考えましょう。


もし自信をなくし、後ろ向きな気持ちになったら・・・

ここまで頑張ってきたご自分を、思い切り誉めてあげて下さいね。
私の様に、音大を出ても海外有名コンクール等の入賞歴がない者は、演奏活動を続ける事が困難です。

音楽教室を開き、生活できるだけの生徒さんを集めれば、自分の演奏活動は出来ません。

自分のスキルを磨くのに、当然、毎日大変な練習量が必要なのです。


この教室も、生徒さんの総数、15人位です。


宣伝せず口コミとこのブログだけで生徒さんが集まってくれました。

一人一人に個人指導し、自分の練習もとなると、これがほぼ限界です。



私はどうしても、適当に教えるという事が全くできません。

レッスン時間も長いですし、テキストや教材も一人一人捜したり作ったりします。

何十人もの生徒さんを持つ事は出来ないので、ひっそりやり続けるつもりです。



先生は、生徒が憧れる様な演奏を常に出来なくてはなりません。

又、苦労して技術を磨いた人でないと、きちんとした奏法は教えられません。

(アマチュア同士で勉強会しても、奏法だけは決して正しい答えが出ていません。)


演奏と指導の両立は、大切な事なのです


けれど演奏活動の継続は本当に大変です。



卒業後、まず楽器を抱え家賃を払う事が出来ません。

多くの方が生活の為に他の仕事を掛け持ちします。私もやりました。

やがて、そちらが軌道に乗り、演奏活動をやめる方も多いです。

やめたら、戻るのは大変です。



「石にかじりついても続けなさい!」

やめて後悔された方は、そう忠告して下さいます。



コンサートを1人で開催しようと思うと、まず費用がかかります。

チケットをそれに見合うだけ販売するのは大変ですし、まず無理です。


演奏時間2時間余りのプログラムが必要です。

それを年何回か開催するとなると、相当量のレパートリーが必要です。


コンサートを企画準備し、生徒さんを教えたり、生活の為の仕事をし・・・

その上それだけの練習をする事は無理なのです。

費用も多額の持ち出しとなり、継続する事が出来ません。



自治体などがよく、一般市民が無料で出演できるコンサートを企画して下さいます。

すると、そうそうたるキャリアの方々が応募に殺到するのが現状です。

皆さん、本当に演奏の場がないのです。



1曲15分程度の曲を数ケ月後に演奏する場合、完成に要する日々の練習量。

最低でも3時間45分程度という数字が出ています。


どう計算されたのか知りませんが、これは大体当たっています。

難曲の場合、曲数が多い場合は、6時間程度は必要になります。

この位が限界ですが、お尻に火がつけば8時間位弾いてます。


生徒さんを教え、事務手続き等準備をし、日々5時間近い練習、各種勉強・・・

平均的な、演奏家と教師を兼ねているピアニストの生活です。




22日の日曜、目黒パーシモンホールのコンサートに出演させて頂きました。

1人では費用等大変ですが、私の様な人達が集まり、演奏活動を重ねております。

この企画だけでも、年数回、出演させて頂いてます。


私も何年もかけて、少しずつ自分の演奏にお金を出して下さるお客様を増やしてき
ました。

生徒さんにも決して、チケットを強制はしません。

お金を払っても聴きたいと思って来てくれる方に、来て頂ける様に。

それが出来るのも、この企画はジョイントで、費用が良心的なのです。



企画をして下さった方には、本当に感謝しております。

お客様も大雨の中を来て下さって、本当に感謝の気持ちで一杯です。





今回の曲目です

ソロ・・リャードフ舟歌 作品44   ショパン舟歌 作品60

ソプラノ伴奏・・シューマン 歌曲集リーダークライス 作品39(12曲全曲)

 
伴奏もきちんと結果を出さないと、2度とまかせて頂けません。

お金を払って聴きに来て下さる方の前で失敗すれば、次回はありません。


失敗は許されず、それを積重ねるのみです。

でもそれが集客につながります。



まず当然きちんとした演奏をする事、そして集客できる様になる事。

そうすれば、企画者からお声をかけて頂ける様になります。



音大卒業後、留学から帰国後、演奏活動が続かない・・・・確かに大変です。

相当なキャリアを持ち、相当ピアノを弾ける方が、相当な数いらっしゃるのです。



けれど、せっかく子供の頃から練習を重ね、自分で音楽の道を選んだのです。

どうか弾きたいという強い意志を持ち続けてほしい。

諦めず、石にかじりついても続けて欲しい。


切にそう願います。