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コブ滑りにおいて、スキーヤーのバイブルとも言うべき「全日本スキー教程」が、そのノウハウに殆ど触れていないためなのかどうか、正に、世の中には千差万別の解釈と解説が成されておりますけれドモ、
ワタクシが永きに渡って味わった 『 苦渋の時代 』 を振り返ってみて言えることはただ1つ、
整地の滑りとコブの滑りでは「真逆の捉え方に基づくスキー操作」が必要という事実であります。
そして、ジャーナルやグラフィック等の「How toモン」で頻繁に取り上げられるコブ滑りの解説記事の類は、あくまでも「一定レベル以上にある滑り手向けの内容」であり、安全確実にコブを滑り降りるための技術解説とは言い難い ばかりではなく、とてもじゃありませんが、コブの初中級クラスの方々に向けたメッセージなどでは無い ことに 『 一刻も早く気付くべき 』 と申し上げておきたいと思います。
それは、
コブ滑りに深く関わっている運動要素「ブレーキ」に触れていない(暗に避けているのか?)が原因 と考えるからです。
スキーの場合、脚前が向上していくに伴いブレーキ部分(制動要素)が多い滑りから、だんだんとブレーキが少ない滑り、つまり、より滑走性が高い滑りへと変わっていくとされています。(具体的には、スキー板を横方向に大きく振り出す動きから、その振り出し量が徐々に少なくなっていきます)
→とはいえ、決してブレーキの部分が無くなる訳ではありませんよ
→SAJなどでは「縦方向へのズラシ」とか言い換えてますけどね
→格好付けてるんだか、勿体ぶってんだか?
けれども、コブ滑りにあっては「整地と同じように制動要素を少なくしていくという発想」は危険 と言わざるを得ません。
コブ滑りは、良く 『 スキーにおける集大成 』とか 『 持ち合わす技術を全て打ち出して 』 と表されますが、誰しもがそうした段階にイキナリ達することはありません。
他の技術と同様、1つ1つ階段を上っていくようにステップアップしていく訳です。
ところが、
かつてのワタクシも、また、多くの滑り手も「ちょっと脚前が上がったと自負すると、フッ飛ばしで頂上を目指したがる傾向」があるように感じています。
そして、それを増長しているのがスキー雑誌やスキーDVD等の解説、そして教わる側のレベルを考慮していない一方通行的な指導・・・・。
要すれば、どれもこれも「中途の段階をおざなりにしている」んです、残念なコトにね。
ここで断言しておきますが!、
『 コブ滑り=ブレーキの連続 と整理することができない限り、必ず壁にブチ当たります!! 』
ショートターンが出来るからといって、その滑り手の中に 『 ブレーキの概念 』 が構築されていなければ、、、コブに入った途端、オーバースピードによるコントロール不能状態に陥り、コース途中で転倒するかコースから飛び出てしまう(発射)、何れにせよコブを降り切れることは難しいと考えています。
ワタクシ的に、コブ滑りは滑り手自らと他人の安全確保のため 『 1ターンで確実に停止できるほどのブレーキ操作が大事 』 と整理しているので、それゆえ、
徐々にブレーキの要素を減らして滑走性を求めていく整地ショートターンと 『 真逆の捉え方が必要 』 としている次第です。
したがって、ジャーナルやグラフィック、市販されているDVDで扱っているコブ滑りの解説が「ブレーキという直接的な表現」を使わず、「ズレとかズラシといった間接的な表現」に留めているものが大半を占めることから、
『 安全確実にコブを滑りきるための技術解説では無く、検定対策や技術選対策に特化した(ワタクシに言わせれば「意図的に特化させている」)極めて狭義な滑り手に向けた技術解説 』
と解釈せざるを得ない状況にあると感じたので、コブ滑りで人一倍苦労してきたワタクシとしては 『 いつまでソンなん繰り返せばエエ思とんじゃボケッ!! 』 と毒舌を吐くしか無いのであります。(悲しいね
同様に、
コブ講習に参加した時、担当講師が「ブレーキ」という言葉では無く「ズレ」とか「ズラシ」という言葉を多用するようでしたら、その講習は 『 学習効果を実感しにくいもの 』 かも知れませんので御注意下さい。
→解説やコメントに、解読が難しいとされている「SAJ言語」が飛び交う可能性が大です
→講習内容も「応用・発展技術」がメインになると思われます
(コブ滑りのベーシックな部分を教える(言葉で伝える)のは以外と難しい)
それなので、もし、コブ滑りを何かに頼るのだとしたら、追って取り組めば済んでしまうような応用技術ではなく、コブ滑りの根幹・ベーシックな技術を伝えてくれる媒体(雑誌、講習、講師)を選択した方が間違いないですし、「脚前が上がっていく効果を短期間で確実に実感出来る」と断言します!!。
→そうした方々はデモの中にも居りますし、当方の過去記事でも数名ほど紹介しております
それでは!、
これらを踏まえて、ワタクシがコブ滑りで注意しているポイントを以下に書き留めておきますネ。
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◇コブ滑りの概念
①通常コブの場合、どこまで到達してもその基本は「ピボット操作によるその場スピンと真下方向への横滑り(最大ブレーキ)」がベース
②バンクコブは「コブであるようでコブでなし」ブレーキ要素の少ないショートターンそのもの
③コブ滑りを際限なく楽しむとか極めたいのならばバンクには早くに見切りを付けるべき
④「習うより慣れろ」は大間違い!、とにもかくにも習いまくりましょう☆それもベーシックな部分をミッチリ教えてくれる講師限定で
⑤整地やコブに関わらず、ターンの構造上「スキーは回転外側にドリフトしていく定め」にあるので、それに抗わってはイケませぬ
→ドリフト=遠心力による回転外側へのブレーキと整理願います
→いわば「スライドブレーキ」ですかな?
◇身体とスキーの使い方
①エッジを使わない
→エッジが雪面を噛むとスキーは前進する特性があるため
→直滑降をしている時のように、スキーが真っ平らに雪面に張り付いている状況が欲しい
→そのため、脚に不必要な力を入れない(スキーに体重を乗せているだけ)
②スタンスは(出来ることなら)クローズド・スタンスで
→上のパラグラフで言った「ドリフト」を最大かつ有効に行うため必要
→エッジを使わないコツはスタンスが決め手となります
→スタンスが広くなるにつれ「4本のエッジ」は効くようになってしまいます
→左右の脚の動きを同調させるためにもスタンスを狭める必要があります
③最も重要な運動要素は「コブの凸を越えていく際、確実に身体を縮込めること」ただコレだけ
→ポジションを低く出来ない滑り手など、極端な話「棒立ちの方」にも適用できます
→「脚を更に抱え込む」操作より「上体で抑え込む(軽いお辞儀)」操作の方がマッチし易いカモ
※ポジションを低く出来ないとは「脚のストロークが使えない」=ベンディング操作が出来ない
※基本的に「曲げ荷重伸ばし切り換え」の滑り方ででOK
※その代わり、切り換え時に 『 脚を延ばし切らない 』 よう注意が必要です!
④上体の向きはフォールラインに是が非でも固定
→出来ない場合は「外脚側の肩」を雪面に近づけるように滑ることを目指しましょう!!
→ストックの構え方が「キモ」となります
※双方のストックを身体の前で構え、その位置を常時キープ出来るように
⑤ストックはターンマキシマム時に「思い切りよく突き刺す」
→脚に依らないもう1つの「ブレーキ」及びターンの切り換えを誘発する「スイッチ」です
→手首を返してチョンではなく「腕を肘から曲げて真下にドスン!!」とやって下さい
→良く登場する「雪面に触るように軽く」というのは、全くアテにならない「都市伝説」です
→ターンの切替え時にストックを使うのは「コブ滑りで加速させたい時」ですが、無謀ですね
※スキー人生を終わりにしたい場合は、その限りではありません
※現役のモーグル選手や技術選の上位選手「限定」の手法かと思います
◇コブの練習は「ゆったり目の浅バンク」から
斜面にこさえられた凸凹の高低差が通常コブのように大きくないので、シーズン突入直後など身体をコブに慣らすために有効かと思います。
→コブ入門者や初級者の練習にも最適かと
→バンクは今も流行っておりますが、そもそも「通常コブを捌けない滑り手向けのコブ」です
→それなので「簡単に滑れた」いう声がネット上に沢山ある訳です
→ソラそーでしょ、基本的に凸凹部分を通らなくて良いんですから
→反面、ブレーキについて学習しないまま「この上のクラスのバンク」に挑戦すると…、大変
→十中八九「あれ?、おかしいな??」いう結果をもたらせてくれるでしょう
◇ライン取りではなく、「コース取り」をする
ワタクシの場合、目の前に広がっているコブコースの 『 どの部分を使えばブレーキを有効にかけられるか? 』 を見ますので、皆さんが良く言うような「ラインを見切る(ライン取り)」とはニュアンスが違っているかも知れません。
当然、コブのピッチや幅や深さも参考にしますけれど、その場合は「その中でブレーキをかけられる部分がどれだけあるか?」が、そのコースを行くかどうかの判断材料となります。(よって、コブの形状も差ほど気にしておりませんが、ワタクシ的にはバンク系のコブより通常コブの方が好みです)
→スキーを振り出せるコブの方が楽(身体の側方に押し出すブレーキが使える)
→気持ちにも余裕を持てますよ
→スキーを横に振り出せないコブ(モーグルや縦滑り)は、、、ただ今修行ちう
→身体の真下に踏み込むブレーキとなるので難しいんスよ
じゃ、今日はこんなトコで
忘れんようにしとこ☆しーはいるっっっ!!
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