そんな中、
2007年シーズンの途中、Mr.330校長先生が率いる「丸沼プロスクール(SIA)」に入校し、『 開眼 』 とまでは申しませんが、「ああ、こういうコトだったのね」と 『 大きなヒント 』 を授かりましたのでっ、
ここでは、かつてのワタクシと同様に「こぶがどーしても滑れない」「判らない」と、お悩みモード真っただ中の方に、幾ばくかの朗報になればとの思いで「こぶ滑り:超入門」としてお届けしたいと思います。(長文です)
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まずは、基礎の基礎から始めましょう。
ターンリズムを長めに取り、コブの上半分でスキーを回し、下半分で横滑りという手法を採ります。
その操作要領は、
○立ち位置(構え)を確認
○スキーのスピン操作を行う
○真下方向への横滑りを行う
となりまーす。
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先ず、立ち位置ですが、
フォールラインに対して完全な横向き状態で斜面に立っている時、つまり、斜面に留まっている時ですが、大体は踵荷重になると思います。
その格好から、
腰の向きはそのままに(板が向いている方向と同じ)、上体を谷側にギュギュッと捻り+外足側のふくらはぎとか、踵の裏を覗き込むように頭の位置をセット。
※ただし、お尻はビンディングのテールピースより絶対後ろには出さない
※ブーツのタング部に指が挟まるほどの隙間が開く状態
※端から見ると「イナバウアーもどき状態」です、コレ。
腕の構えはというと、
ストックを突くこととなる谷側は、ちょうど電話をかけているが如く耳の近くへセット&山側の腕はブロッキングをするため下前方へ。
これらが、基本的な立ち位置(構え)となります。
※なお、ストックは顔の向いている方向、極端な話、スキーのテール先端に向けて突く感じです。
次にスピン操作ですが、
スキーを回したい場所では、例え僅かながらでもスキーの先端部をコブから突出させ(この時、ブーツ内の指は全て反り返らせる)、踵を支点にしてつま先を回旋させます。
補助動作として、ブロッキングしている山側の腕でパぁ~ンチ。
※この一連操作で、苦もなく板が回転しますヨ。
なお、ストックはかなり後方に突きますので「板が先走っているような格好」となりますが、これが「コブにおける板を回旋させるためのアプローチ」となりまーす。
この、踵を支点にして行う回旋運動を「正しいピボット操作」と言うそうです。
かつて、SAJサンが言っていたピボット操作というのは「ブーツを中心にしてスキーを回旋させること」であり、ブーツのどこを支点とするのかまでは言及されていませんでした。
つま先側や土踏まずを支点としたスキーの回旋を実践してみると判りますが、最も楽で効率的なのは「踵を支点とした場合」のみであることが判ると思いまーす。
次に真下方向への横滑りですが、
基本姿勢をキープしながら、ストックを構えている谷腕の肘を斜面に近づけていく…、たったコレだけ!。
ズラシを得意とする方には簡単に出来るハズですが、これを出来ないケースも考えられます。
何故出来ないか???、
理由はただ1つ。
「恐怖心ゆえ谷側を覗き込めないから」
横滑りをする時は、谷側のスキーに体重を預けない限りスキーは動き出しません。
そのためにも「スキーが置かれている位置よりも、頭の位置がより前方へセットするよう身体を傾けて姿勢を低くする事」が必要です。
ところが、
「怖い」という気持ちが芽生えてしまうと、身体が起こされ→脚を突っ張り→身体を谷側ではない山側に傾けて、とにかくこれに抵抗しようと働きかけます。
言葉を換えると、
「身体が山側に残ってしまっている状態」ということなのですが、こうなると、、、本来使うはずのない山スキーのエッジもガッチリと食い込んでしまい、横滑りどころではなくなります。
止まっちゃうんです、その場でね。
だから、山側のストックを漕いだり、山側のスキーをパタパタと細かく蹴ったりする訳です(笑。
で、困ったことに、
こういう時って、、、、
「顔の向きがスキーの向きにどんどん近づいていってしまう」んですネ不思議なことに。
まあ、完全に山側を向いてしまう人はいないと思いますが、とにかく、スキーの向きと正対する位置関係に近づきます。
で、
スキーというものは、、、、顔が向いている方向に進みやすいのです。
つまりはこうです。
脚や上体はスキーを止めようとしているのに、顔の向きが進行方向にセットされているため、止まらずに前進する。
..........永遠の悪循環&地獄のような連鎖の始まりです。
※こうした現象って、「緩斜面のこぶは滑れるのに、急斜面入った途端出来なくなる」という方にも多いと思いまス。
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全体の流れとしては、
基本姿勢「イナバウアーもどき」で横滑りしながらコブの上半分に乗り上げ→ビンディングのテールピース付近にストックを突くと同時にブロッキングしている腕でパーンチ→板がスピン→基本姿勢に戻って横滑り となります。
ここで最も重要なのはスピンさせた後の顔の向きとなります。
身体構造上やむを得ないのですが、回転運動するスキー板と顔の向きは同調しやすいので、次なるこぶを目指すため意図的に顔をソチラに向けてやる必要があります。
つまりは、顔をクロスオーバーさせるのですが……、これをやらないと基本姿勢には戻れませんので注意。
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これらの一連動作を、初めのうちはゆっくりと1ターンずつ、慣れてきたらターンを連続できるように、さらに慣れてきたらスピードレンジを上げていき-という感じで練習してみて下さい。
ワタクシは「コレで」、
それまで唯の1度も完走できることがなかった
「高天原や裏西館山のコブ斜面(志賀高原)」 を、
2008年シーズンの正月スキーにて
完全に制することが出来ました。
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おおかたのスキー場がクローズとなる4月以降は、
コブの聖地「かぐら」に毎週通い詰め、
クローズされるその日が来るまで、
ガンガン練習してみて下さい!!!!!!。
きっと、上手くなれます!!。