━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━2010.6.30
オックススタンダードメールマガジン 『 S T A N D A R D 』
アラーム分析ランキング -2009年1月~2010年1月-<編集:HNW>
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『循環取引』
毎年6月は、“不適切な会計処理”のリリースが多い。
語弊を招くかもしれないが、
新興市場の企業の粉飾は“想定の範囲内”である。
しかし、メルシャン(東証1部上場)の循環取引は“想定外”だった。
メルシャンの不適切な取引に関するリリース
(http://www.ox-standard.co.jp/pdf2/merushan.pdf)
を読むにつれ、3年前の循環取引を思い出す。
加ト吉である。
メルシャンと同じく、東証1部に上場していたが、
粉飾発覚後には日本たばこ産業の完全子会社となった。
今の社名は、テーブルマークだ。
※
〔加ト吉の不適切な取引行為に関するリリース〕
http://www.ox-standard.co.jp/pdf2/katokichi.pdf
- 元のメッセージを隠す -
メルシャンは、今回リリースによって企業イメージを損なったが、
親会社にはキリンホールディングスが聳え立っており、
加ト吉のようにはならないだろう。
加ト吉とメルシャンには、興味深い共通項がある。
加ト吉の粉飾実行部隊は、水産事業本部水産管理部だ。
一方でメルシャンは、水産飼料事業部が実行部隊である。
一概には言えないことは百も承知しているが、
水産事業には循環取引をする“土壌”があるのかもしれない。
それでは、OXメルマガ『 S T A N D A R D 』をお楽しみください。
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アラーム分析ランキング -2009年1月~2010年1月-
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オックススタンダード(株)
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【有価証券報告書の株主総会前提出】
2009年12月11日、金融庁は「企業内容等の開示に関する内閣府令」
を改正した。この結果、有価証券報告書の株主総会前提出が可能になった。
しかし、まだ株主総会前に提出する企業は少ないのが現状だ。
【有価証券報告書の分析】
弊社では、有価証券報告書のデータをアラーム分析しており、
その結果を毎月定期的に提供している。
7月から8月にかけては、株主総会を無事通過した
大量の2010年3月期の有価証券報告書が届く予定である。
【アラーム分析ランキング】
データがないため、2010年3月期の決算書を追加した
アラームの分析結果はない。
しかし、現在保有するデータを基にした分析結果はある。
今回はメルマガ読者にのみ、アラーム分析結果
(評点下位30社と100点満点企業)を公表します。
※2010年3月期の決算を加味した分析結果については、
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<格付情報サービス>
http://www.ox-standard.co.jp/service/#01
【評点下位30社と100点満点企業リスト】
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分析結果の抽出条件は下記の通りです。
<データ総数>3206社
<抽出条件>
①東洋経済新報社から入手した決算データを利用
②最新決算年月が2009年1月から2010年1月までのデータ
③連続した決算書が3期以上ある
④連結と単独の決算が両方ある場合は、連結を優先
⑤アラームの分析対象外業種(銀行、生損保、証券)は除く
【100点満点の会社とは】
アラーム分析の特徴をご存知の方ならば、
どんな会社が100点となるか、イメージができるだろう。
・資本に厚みがある。
・業績が安定している。
上記2つを満たしていれば評価が高い。
逆の見方をすれば、過小資本で業績が安定しない会社は
点数が低くなる。
たまに、「売上が伸びているにも関わらず、
アラームの点数が低くなったのはなぜか?」
という問い合わせを頂く。
それは、アラームが過度な売上をリスクと捉えるからである。
体力に見合った売上増ならば問題ないが、
売上や売掛金のみが増加している歪んだ決算書は評価が下がる。
【評点下位30社の傾向】
業種分類によってカウントした件数は下記の通りである。
・サービス業(労働力系) 10
・不動産業 8
・製造業 7
・建設業 2
・小売業 2
・卸売業 1
サービス業(労働力系)の大半は、いわゆるIT企業が大半を占める。
不動産業・建設業は、リーマンショック後の後遺症と公共工事の減少により
相変わらず厳しい。2社が事業再生ADRを申請している。
製造業には、半導体系企業と創薬ベンチャーが含まれた。
【総括】
評点下位30社の企業群は、下記のリスクを抱えている。
①シンジケートローンの財務制限条項に抵触
②金融機関の融資撤退
③監査法人の辞任
④決算書発表遅延による信用不安
⑤資金調達の不調
⑥上場廃止基準に抵触
過去、これらのリスクを回避するために、
決算書を“ドレッシング”する企業が多数あったことは、
記憶に留めておいても損はない。
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【編集後記】
サッカーマニアである。
めっきりサッカーをする機会はなくなったが、
サッカーを見る眼は失っていない・・・つもりだ。
私が驚嘆の声を上げるのは得点シーンやスルーパスは当然だが、
それと同じくらいサイドチェンジなどの長距離パスに
「オッ、オー!」という感嘆の声が出てしまう。
私のベストサイドチェンジは、
2002年トヨタカップにおけるレアルマドリードのジダンから
ロベルトカルロスへ美しい放物線だ。
「何だ、こりゃ!」という声を上げてしまった。
一生忘れない。(非常にマニアックな話題ですみません)
また、サッカーにはゴシップが溢れており、
それも非常に興味深い。
特に、今回のフランス代表は、ゴシップの坩堝だった。
ハンドで得たワールドカップ出場に始まり、
アネルカの強制帰国、
選手の練習ボイコット、
サルコジ大統領の事態収拾命令などなど、枚挙にいとまがない。
占い好きのドメネク監督を起用し続けた
フランスサッカー協会の責任は重い(昨日、会長が辞任した)。
一方、大会前にはコンスタントにゴシップを提供していたマラドーナは、
たまに奔放な発言や行動をすることはあるが、
陽性のオーラとコミカルな動きで見ていて楽しい。
今回は、サッカーばかりの話題ですみません。
4年に1度ということで、大目に見ていただきたく。
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<関連ブログ>
http://analize.blog64.fc2.com/
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