山梨県では、「国民文化祭・やまなし2013」 が開催中で、その記念事業として、甲斐善光寺 の秘仏である峯薬師が特別公開されていて、先日、拝観してきました。
周知の通り、甲斐善光寺は、川中島の戦いのとき、戦火で焼失するのを恐れた武田信玄が本尊などを「奉遷」したものですが、この峯薬師はそのときのものではありません。実は、元来、三河の鳳来寺の本尊だったものです。
寺伝によると、信玄が元亀2年(1571)に三河に出陣したとき、鳳来寺に登山し、そこの本尊だった峯薬師を甲斐に「奉遷」したものとのことです。甲斐善光寺側では「奉遷」としていますが、鳳来寺側からすれば、本尊を持っていかれたということになります。いかにも戦国時代らしい仏像の移動といってよいでしょう。
実は、この峯薬師は、三河岡崎の松平広忠・於大の方夫妻が、この峯薬師に男子誕生の願かけをし、その結果生まれたのが竹千代、すなわち、のちの徳川家康だという由緒も伝えられています。特別公開は今年の11月10日までとのことです。