こだわりのつっこみ -8ページ目
レベル: 中学2~3年生レベルなので数時間で読めると思います。
ジャンル: シリアス
あらすじ(背表紙から):
The man they call John Doe lies in a hospital bed.
The doctor wants to know who he is.
But John Doe doesn't answer his questions.
When John Doe leaves the hospital, the doctor finds out more about him than just his real name.
面白さ: ★★
※以下、結末まで話します。嫌な方は見ないでください。
John Doe Level 1 (Cambridge English Readers)/Antoinette Moses
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内容:
ロンドンから西に行った都市エクセターにある、病院の一室。
フィリップ・コックス医師 は、街で発見されて病院に搬送された男に色々質問をします。
しかし、名も答えられない彼に、コックス医師はジョン・ドウ と呼ぶことに。
記憶喪失ではないかと考えたコックスは、看護師アンジェラ に付き添わせ、記憶がよみがえるようにドウに質問をするようにします。
しかし、ジョン・ドウは実のところ、記憶喪失ではなく、故意に知らぬふりをしていたのです。
さて、ところ変わってヨーク。
ジェミー・ブラウン刑事 は、地元のテレビ局にいました。
というのも、近頃起きたマリーという女性の殺人事件の手がかりを求めるために、犯罪捜査のテレビ番組にそれをお願いするからです。
容疑者は分かっていました。イタリアンレストランに働いていた、ジョン・ロバーツ という男。
エクセターに戻ります。
ジョン・ドウは退院し、看護師アンジェラの住む家の近くに記憶が戻るまで住むことになりました。
一方のコックス医師は、休暇でヨークに向かいます。
ジョン・ドウは、うまいことを言って、彼女の家にあがります。もちろん、本当の目的は彼女を殺すこと 。
同じ時、ヨークのホテルでぼんやりとテレビを見ていたコックス医師は、偶然に犯罪捜査のテレビ番組を観ていました。
出演していたのはジェミー・ブラウン刑事。そして、出てきた容疑者の顔は、自分が診察した記憶喪失の男、ジョン・ドウそのもの 。
恐れを感じたコックス医師は、即座にジェミー刑事と連絡を取り、アンジェラの身の危険を察知して彼女に電話をかけます。
そして、ジョンがナイフを持ってアンジェラを襲おうとしたそのとき、間一髪で警察が立ち入り、ジョン・ドウ(=ジョン・ロバーツ) は逮捕されたのでした。
感想:
オチは分かっていましたが、ジョン・ドウの犯罪者的な自分勝手な妄想癖のある性格の持ち主という、短い割に細かい描写は結構読ませるものでした。
アンジェラとしていた連想ゲーム(「夜」という言葉で、別の言葉(例えば「日中」のような)を連想させるゲーム)では、「女性」と言ったアンジェラに対し、「死」と答えたジョン 。
ここが一番ゾッ としました。
レベル: 中学2~3年生レベルなので数時間で読めると思います。
ジャンル: 恋愛
あらすじ(背表紙から):
Ben likes Lauren.
He wants to talk to her.
His friends help him.
They follow Lauren, then they call Ben on the phone!
面白さ: ★★★★
※以下、結末まで話します。嫌な方は見ないでください。
Penguin Readers Level 1: the Phone Rings (Pengu.../Andrew Matthews
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内容:
大学に入学した恥ずかしがり屋で自分に自信がない青年ベン は、友達のマイクとルーシィとカフェで話している最中、ある女性に恋に落ちてしまいます。
そこで、ベンの友達は、彼とその女性を結びつけるために妙案を思いつきます。
それは、友達たちがさりげなく女性に近づき、彼女の名前や趣味などを盗み見聞きした後にベンに報告してあげ、ベンに彼女の理想になって近づきやすくするというもの。
早速、面白半分ではありますが、友達2人はベンに報告を始めます。
ベンが一目惚れしたその女性の名前はローレン・テイラー 。
さらに入った報告によりますと、
① テディ・ベアが好きで、鞄に付けている。
② 鯨に興味があり、鯨の保護について関心がある。
③ どうやらベジタリアン。
④ フランスや、その歴史に興味がある。
とのこと。
そこで、ベンは彼女の理想に近づくべく、行動を起します。
① 妹からテディ・ベアを借り、自分の鞄に大きなテディ・ベアを取り付ける。
② 「Save the Whales」という女性用のTシャツを購入し、彼女の前で着る。
③ 本当はハンバーガーを食べたかったが、フルーツを食べる。
④ 興味はないが、図書館で分厚い「フランスの歴史」を読む。
そんな彼を見て、ローレンはニコニコと笑いかけてはくれていますが、なかなか話しかけるほど前進もできないベン。
そんな彼にとっておきのチャンスが。
それは、新入生歓迎ダンスパーティがあるということで、そこでベンはいよいよローレンに話しかけようとするのです。
しかし、彼よりも先に、なんとローレンが「こんにちは、ベン」と話しかけてきたではありませんか。
というのも、実のところ、ローレンも一目会ったその日からベンに恋に落ち、友達にベンの情報を教えてもらっていたという、自分と同じことをしていたのです。
さて、ベンは本当はテディ・ベアをつけて学校になんか来たくなく・・・云々の誤解を解き、ローレンは笑顔で彼の手を取り、話をするために2人テーブルへと向かったのでした。
感想:
あ~、すごく面白かった~。
というか、似たような経験が中学生・高校生時代にあったなぁ~と思い出してほんわかした気持ちになりました
ベンがいかんせん可愛らしい。
友達の執拗な、「もう計画は動き出しているから止められないのよ!」という、面白半分としか思えない優しさもほほえましい。
ローレンといつも一緒にいる女友達が、なぜかベンの名前を知っていた、というくだりが物語の中盤に出てきますが、これによってなんとなく予想できた展開も、ベタ好きの私なので、とっても面白く読めたのです。
レベル: 中学2~3年生レベルなので数時間で読めると思います。
ジャンル: ドタバタ
あらすじ(背表紙から):
'I live on a farm near a village. I have lived there all my life.
It's a very small village.
There's nothing to do there.
There isn't even a cinema.'
'I work for my father during the week.
At the weekend, I do nothing.
One day I'll leave home.
One weekend - I don't know when.'
面白さ: ★
※以下、結末まで話します。嫌な方は見ないでください。
Marco/Mike Esplen
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内容:
平日は父の桃をつくる農場で働き、休日も何もすることがないようなさびしい村で、平凡な毎日を送っていたマルコ は、ある土曜日、電車に乗って町に出かけることにしました。
それほど金を持っていないマルコは、無賃乗車で町へ行くも、改札につかまりそうになり、大部分の金が入ったバッグを落としながら、駅員の前から逃げ出し、なんとか市街にたどり着きます。
町は、マルコのつまらない日常をかき消してくれるような華々しさがありますが、皆がマルコに見せる目は冷たく、さらにケーキショップの前で出会った可愛いんだけどみすぼらしい格好をしている女性には騙されて、危うく警察に捕まりそうにもなります。
腹が減ったマルコを助ける人もおらず、あるフルーツショップで、自分のつくった桃を見つけますが、店員は当然マルコにはタダでは桃はあげません。
そんな彼を助けたのはカルロ 。
彼は、マルコの父の桃を市場へと運ぶ車の運転手。
カルロは、マルコに桃をあげ、金がないマルコを家に送ってあげようとします。
そんなカルロの温かさや、普段は感じることのなかった桃の芳香や美味しい味に気づくのです。
日々、何も変わることのない、しかし落ち着く家に帰ったマルコ。
何もないが、それが良いと感じるのでした。
感想:
別に無賃乗車しなくてもいいでしょう
出だしがこんなんだから、マルコは自分勝手な嫌なやつ に思えて仕方ありませんでした。
市場のくだりだって、自分の育てた桃だからと言ってタダで食べて良いわけないじゃんか。
この小説は、マルコを通して、田舎の良さ・都会の冷たさをテーマの一つにもってこようとしているんでしょうが、それならば、
たとえば、
マルコは切符を買ったんだけど、切符をなくしてしまった。しかし、駅員は頑として信じてくれなかった。
となれば、なんとなしに都会の冷たさが分かると思うんですがねぇ
レベル: 中学2~3年生レベルなので数時間で読めると思います。
ジャンル: 恋愛
あらすじ(背表紙から):
A beautiful young Indian girl, and a brave Englishman.
Black eyes, and blue eyes.
A friendly smile, a laugh, a look of love...
But this is North American in 1607, and love is not easy.
The girl is the daughter of King Powhatan, and the Englishman is a white man.
And the Indians of Virginia do not want the white men in their beautiful country.
This is the famous story of Pocahontas, and her love for the Englishman John Smith.
面白さ: ★★☆
※以下、結末まで話します。嫌な方は見ないでください。
Pocahontas: Level 1 (Bookworms Series)/Tim Vicary
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内容:
1607年1月、イギリスから3隻の船が新大陸アメリカのヴァージニアに到着しました。
彼らの目的はもちろん、開拓し、新しい植民地をつくることで、早速冒険者たちはジェームズタウンをつくりはじめます。
しかし、そんな彼らの行動をよく思わない人々がいました。
先住民、インディアンです。
安住の地をよそから来た者たちが我が物顔で開拓している姿を見て、ポウハタン族の王 やその弟らは憤りますが、しかしうかつには手が出せません。
というのもイギリス人たちは銃や大砲を持っていたからです。
一方のイギリス人たちもインディアンたちを思うがまま支配下に置くこともできませんでした。
というのも、思うように農作物も育てられず、新大陸の寒い気候に順応するにも苦労し、インディアンたちがつくるとうもろこしなどの食料をもらわなければ生活できなかったからです。
さて、その船員の一人で、銃を常に携えているもののインディアンたちに友好的なジョン・スミス は、ある日、インディアンに襲われ、村に連行されますが、ポウハタンの王は、彼が悪いやつではなさそうだったので、しばらく様子を見ることにします。
その際、なかば偵察役のような付添い人としてポウハタンの王は、娘のポカホンタス にその役をあてます。
さて、インディアンの男とは違う魅力を感じ、物知りで優しい青い目をしたジョンにポカホンタスは、偵察というよりも、次第に恋をするようになります。
そしてポカホンタスは打ち明けます。結婚したいと思うまでに惹かれているということを。
しかし、ジョンはそんな若い彼女に、
幼い子どものようにしか思えないこと、さらにともすればライバルになりかねない、インディアンと白人の関係であることなどを理由に、それをやんわりと拒否 するのでした。
それからまもなくして、両者の争いが激化します。
さらに、ジョンとポカホンタスの仲も変化が。
というのもジョン・スミスはポカホンタスの知らない間に火薬の事故で傷を追い、イギリスに送還されたのです。そして、事故の状況から見て死んだだろう ということも。
悲しみにくれるポカホンタスですが、状況はさらに悪化。
ポウハタンの王はポカホンタスを半ば見捨てるような形となってまで戦いを選ぶことになり、彼女はジェームズタウンで知り合ったジョン・ロルフ と結婚することに。
息子も生まれ、ジョン・ロルフ一家は1616年、イギリスに渡ります。
イギリス国民はヴァージニア生まれのインディアンの妻に興味を持ち、大人気。
王と王妃への謁見の際、ポカホンタスは衝撃の事実を知ることになります。
ジョン・スミスは生きている ことを。
そして、ポカホンタスと会いたがっていることを。
2日後、ジョン・スミスは彼女のもとを訪ねます。
そして、あの当時の互いに思いのたけをぶつけ合い、しかし、もはや手遅れなこと、どうにもならないことをお互いが確認し、そして今生の別れ をするのでした。
感想:
実際にいたんですね、彼女
だから、有名なディズニー版の「ポカホンタス」とはストーリーが異なっています。
国際結婚が当たり前のようになっている現代ですが、しかし、この時代、ポカホンタスと結婚することは、現代に例えれば別の星の人と結婚するっていうくらい色んな抵抗や障害があったんだろうなぁと思います。
しかも、両者は争いあっている。
だから、ジョン・スミスの気持ちも十分分かります。
それだけに、ポカホンタスはジョン・スミスを死んだと思って想いを募らせたまま一生を終えずに、同じジョンでもジョン・ロルフと結婚し、子どもも授かって幸せに暮らしたということは、すごくよかったなぁと思います
のち、しばらくしてポカホンタスは亡くなってしまいますが、史実としてのポカホンタスも知りたいなぁという気になりました。
レベル: 中学2~3年生レベルなので数時間で読めると思います。
ジャンル: 恋愛
あらすじ(背表紙から):
Brad Black likes the movies.
He goes every weekend with his girlfriend, Gina.
They are happy, but they have no money.
Then Brad has an idea and thinks that real life can be just like the movies - and that's when things go wrong.
面白さ: ★★★☆
※以下、結末まで話します。嫌な方は見ないでください。
Just Like a Movie Level 1 Beginner/Elementary B.../Sue Leather
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内容:
映画好きのBrad は、同じく映画好きのGina と映画館で知り合い、恋に落ちます。
2人はやがて結婚を意識するくらいの仲になります。しかし、2人はお金がない。
そのことを特に気にするBrad。そんな彼に、Ginaは「お金なんていいの」と再三言うのですが、彼は聞く耳をもたず、ある案を映画から見つけ出します。
その映画、「Dead Money」では、貧乏なある女性が、同じく貧乏な彼氏と結婚したいがために、言い寄ってきた老人と結婚し、彼の死後遺産を相続して、彼氏と結婚して幸せになったという話で、Bradはまさにこれを実行しようとしたのです。
もちろん、Ginaには内緒で。
その頃、運よく親の遺産を受け継いで金持ちだけれど身寄りのないCarrie と知り合い、映画のように、Bradは、Carrieと結婚をします。
しかし、Carrieは映画とは違い、歳が若い。老いて死ぬということは考えられません。
ならば、道は一つ。Carrieを殺すしかない 。
そこで、これまた映画で観たように、はしごから突き落として事故死に見せかけようとします。
しかし、それは失敗に終わり、さらにCarrieに何やら不信がられたようでした。
そして、それからCarrieは家に帰ってこなくなったのです。
それから数日経ち、町では3人の女性への殺人事件が発生、確証はないがCarrieが殺されたかもしれないという情報を得たBradは、Carrieの残した財産を遺産として受け継ぐよう手配し、晴れてGinaとパリに向かったのでした。
・・・という内容を、刑務所にいるBradは、同じ囚人のJoe に話したのです。
というのも、パリに行ったまではよかった。
しかし、パリで警察に捕まります。
実はGinaとCarrieは同じ学校に勤めていて、お互いの恋人について話しているうち、それがBradという同一人物だと分かった のです。
本当に映画のように殺人をしようとしたBradにGinaは愛想を尽かし、自分よりもお金のために結婚したのだとCarrieは知り、結託してBradを逆に騙そうとしたということなのでした。
さて、殺人未遂で刑務所に入ったBrad。
しかし、その話があまりにも面白かったJoeは、彼にこのストーリーを映画の脚本にしてはどうか?と持ちかけます。
しかし、Bradは「もう遅いんだよ」という悲しげな反応。
なぜなら、GinaとCarrieはいち早くそれを脚本としてハリウッドに売り込み、なんとオスカーを受賞していたからでした。
感想:
やべ、面白い
最初、Bradの性格がほんとイヤ~な書き方をしていて、自分をかっこいいと自信満々な感じとかが癪に障ったのですが、この惨めな結末で、逆に可哀想なやつだなぁと哀れになりました。
因果応報 といいましょうかね~。
おそらく、GinaとCarrieは生涯の友となるでしょうし、金を持ったGinaは幸せに暮らすのでしょう。
最後の最後まで、Bradを蹴落とす感じが痛快でした
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