楕円球空間 -125ページ目

Books of the year

今年もいろいろ読んだが、一言で言って「ドストエフスキー・イヤー」かな。カラマーゾフは前評判ほどではなかったが、罪と罰の再発見がとにかく大きかった。これをきっかけにファウストや聖書への関心の増加、も自分的には重要な流れかな。


それを踏まえていくつか選ぶと


1.「見ることの塩」四方田犬彦

2.「罪と罰」

3.「ファインマン書簡集」

4.「キケロ」アンソニー・エヴェレット

5.「ラカン」フィリップ・ヒル


となるかな。これらはどれもすばらしかった。他のニュースとしては朝永・湯川の全集を購入したことも重大事。来年に向けては(1年遅れだが)オルハン・パムクをちょっと集中して読んで、あとは引き続き古典をしっかり読みたい。いい社会学・政治学的な本も探したい。

Concert of the year

風邪はすっきりしないが金曜は仲の良い研究者であるNさんと教授と一緒に会食。楽しかった。


それはともかく、○○ of the year。今回はconcertから。去年は3回しか行かなかった(やれやれ)。今年はドイツに行ったこともあるが、15回程度行ったかな。その中で一番を選ぶのは難しいのだが、記憶に残ったものをいくつか。


1.ニュルンベルグ歌劇場「ニーベルングの指輪」全曲

カス演出とはいえ連続性のある公演を全部聴くのは修行の色あいもあってなかなか印象深い体験だった。


2.バイエルン国立歌劇場「ニュルンベルグのマイスタージンガー」

やはり初演の地の迫力と集中力は違う。Vogtの発見も大きい。


3.生ドミンゴ初鑑賞(ウィーン)

すでに歴史上の人物ではあるが、やはり重要な公演だった。


4.バイエルン国立歌劇場「サロメ」

演出が破綻をきたさないDenokeがすばらしかった。


これ以外にもドレスデン歌劇場の引越し公演「タンホイザー」、チューリヒの「トゥーランドット」、バイエルンのボエームなど印象に残ったものは多い。


ということで今年はいい公演によく出会えた、いい1年だった。今年の最大の発見はK.F. Vogtだ。とにかく最高のワーグナーテナーと認定。来年以降も追いかけたい。もう1人、J. Kuraも評判どおりの実力であることを認識。来年もいい公演に出会い。


1回戦の反省と2回戦予想

研究室の忘年会も終了し、今日で学生は年内の営業終了。みんなでスキーに行くそうだ。昨日の忘年会ではおとなしくしていたので、風邪はなんとか快方に向かい徐々に調子が出てきた。


それはともかくラグビー。1回戦の反省から


東海(40-50)関学 


東海60-12の48点差。見事的中!


慶應(15-20)大阪体育


慶應72-5。やや点差がつきすぎた。慶應はいつもの弱い者いじめ。山田は相変わらずディフェンスの悪い相手からは荒稼ぎする状況。次は大変なことになりそう。


明治(15-20)大東文化


明治43-0。ここは意外な大差。まさか完封とは。でも明治はちゃんと立て直してきた。正月の国立が楽しみ。


京都産業(30-40)福岡


京都産業43-5。ここも38点差で見事的中。逆にいえば福岡相手でこの程度なので京都産業のシーズンは次で終了することが確実。


同志社(10)筑波


筑波25-20。「3割以上は同志社負け」「30点取らないと苦しい」。あぁそこまで分かっていたなら筑波勝利を堂々と予想するべきであった。筑波は会心のゲーム。予想は或る意味的中した。


帝京(7)拓殖


帝京52-19。拓殖は硬すぎたか?まぁ来年以降に期待。帝京は相変わらず勝つときはドンドン点が入り、負けるときは全然取れない、という症状。次の筑波戦は真価を問われる。


法政(20-25)立命館


法政41-14。27点差、まぁ的中か。これくらいの差はあると思った。


早稲田(70)中央

早稲田50-7。50点しか取れない、1本トライをとられた、と不満だらけの早稲田。メンバーを落とした感じもなかったのだが・・。中央が健闘した、というべきか。


---------------------------------------

さて2回戦。予想は以下の通り。


東海(5-20)慶應

明治(30-40)京都産業

筑波(<5)帝京

早稲田(40-50)法政


もつれそうなのが東海-慶應、筑波-帝京。東海は普通にやれば勝てる、と見た。慶應はしっかりしたディフェンス相手には点が取れないチームなのでディフェンスの硬さでは早稲田に匹敵、とまでは言わないがかなり近いレベルにある東海相手では苦しい。勝利には25点は必要だと思われるが、無理、と見た。でも2回戦屈指の好カード。もう1つの筑波-帝京。これも好カードで、対抗戦では25-20で帝京が勝っているが前半は0-10。筑波はスタミナを切らして帝京のパワープレーにはまらないことが絶対条件。少なくとも後半途中までは接戦でいける、と読む。で、予想は希望もこめて筑波勝利。実際本当に守りがいいチームで帝京はペースをつかめないと危ない。帝京としては4本、28点以上欲しい。そうすれば勝利は見えてくるか?


残りのカードは鉄板。ちなみに花園で観戦予定。明治の復活と筑波の奮戦を楽しみに。


チューリヒでクーラを聴く

チューリヒで1泊した際にちょうどオペラをやっていたので聴いた。


演目はトゥーランドット・・・・。あぁ・・・・。プッチーニの中ではキライなほう(なら行くな)。でもクーラがでるので思い切って聴いてみた。


結果は正解!クーラ、恐るべし。声量も表現力も抜群でしかも声が重くて実に重量感がある。視覚的にも(太ったとはいえ)○。すごい破壊力で最後まで一気呵成に押し切った、という感じ。脇ではエレナ・モズクのリューがすばらしかったなぁ。モズクは名前は知っていたが、いい人を見つけた、という感じ。オケはアラン・ギルバートが終始ガンガン鳴らしまくるのだが合唱にパワーが溢れているのでバランスは悪くない。というか迫力満点。こんなにたのしいトゥーランドットは初めて(やはりCDとは違う)。結果、非常に満足。劇場も興奮の坩堝と化していた。


しかしとにかくクーラだ。フローレスもヴィリャゾンもいいけどクーラだ。あ、ヴィリャゾン、飛行機の中でネトレプコとのリサイタルのビデオを見たが、やはり体格といい容姿といい(声がいいだけに)なんだか貧相だなぁ。このままだと一生ネトレプコの引き立て役かも・・。ネトレプコは太った・・・。痩せなさい!ドレスからお肉が溢れてきたよ。スラブ系美女の終末を見るようで悲しい・・・・。

帰国した

連日最高気温が0度で風邪ひきましたが、なんとか帰国。


発表は反省点もあるものの(デキは70点くらいかな)、まずまず好評。流石にこの分野の世界最高峰のメンバーの中で議論するのは楽しい。頭いい、と自分が認めているA.M.博士(来年からジュネーヴ大学教授)、先月アメリカであったV.P.准教授からは鋭い質問と関心をもらって感謝。M博士は「いいtalkだったよ」とオトナなコメントをもらった(苦笑)。


次回は8月に仙台であるらしい。早すぎるって(笑い)。あと半年でネタをつくらないとね。でもとにかく2007年を締めくくるのにふさわいい、いい研究会だった。

スイスの山奥から

いま、チューリヒから電車で2時間もかかる田舎の山の中です。ホテルの部屋からはアルプスの絶景・・・。でも強烈に寒いです。とても散歩に行く気はしません。


会議は3日間、全員ホテルに缶詰でもう議論しあわないといけない雰囲気。日本人と欧州人だけなのでなんとなく雰囲気ものんびりしています。


自分の発表は今晩(日本時間の明日の早朝)。今日のセッションの大トリです。某キューピー先生の陰謀です。みんなどうせ晩飯で酒飲んで半分寝ながら聴いているんだろうからやりたい放題はなそうかな、と未だにスライドの順番や内容をいじっています。これからちょっと練習して備えます。


しかしいい天気だ・・・。スキーしたいなぁ。繰りかえりますが、本当に絶景です。

最近読んだ本

「もっと蕎麦屋で憩う」(杉浦日向子)

早逝した筆者の蕎麦への愛がヒシヒシと伝わる名著(笑い)。ますます蕎麦屋めぐりへの情熱が高まる。


「「カラマーゾフの兄弟」続編を空想する」(亀山郁夫)

話題の新訳の訳者による続編空想モノ。以前にも亀山先生は類似の本を出していたようだが、今回の翻訳で認識が変わったとのこと。どういう続編になったのか興味はあるが、自分の関心としては本編でややバラバラだった印象のある部分がどのように統一感を持たせるのか、という技法のほうかな。続編の内容そのものには個人的にはあまり興味をそそられない、というのが正直なところ。


今読んでいるのがオルハン・パムクの「父のトランク」、外貨投資のハウツー本(ナナメ読み、でも結構ちゃんとした内容だ)、ゲーテ「ファウスト」。今年は古典をずいぶん読んだ年だった。来年もそうありたいなぁ。あ、そういえばそろそろ○○ of the Yearをやらないと。明日からスイス出張なので帰国後に開始します。

審査

今日は博士課程進学希望者の予備審査。


予備、なので落とすことはないのだが、実際かなり不安を感じる内容・・・。極端に言えば本人の能力も含めて科学観そのものが・・・・。ちょっと厳しい言い方をしてしまい反省もしているが、逆にいえば自分程度の人間を説得できなくて博士を取ってこの業界でプロの研究者として生きていけるのか、という面もあるので。主査の某教授はもっと厳しかったが。学生さんは頑張って欲しい。もっと大きなグランドデザインを自分の研究について描いて、サイエンスとして何を目指すのか、を明確にするべきだと思う。

プッチーニ 三部作

ダンテの「詩曲」にモチーフを取ったといわれる三部作。地獄・煉獄・天国の3つのストーリーで構成されていると言われています。


昨日、遅く帰って食事をして、すぐに寝ると牛になりそうだったのでHDDで録画していたメトの三部作を観た。「ジャンニ・スキッキ」は以前グラインドボーンのものを観たがやはり傑作、との感を強くした。おまけにメトの演出は金かかってる~。最後のシーンのわずか2分くらいのためにわざわざ舞台転換をしてボーボリ宮から見下ろすフィレンツェを出してきたのには驚嘆した。曲も綺麗だし、話は面白いし、正に天国。ジャンニ役の歌手は本当に当たり役。確かグラインドボーンでも出ていたっけ。


「外套」は正に地獄。悲惨な日常の中でさらに悲惨さがいや増す設定。演出も暗くて眩暈がしてきそう。「アンジェリカ」はざっと流しただけだが、最後にカタルシスがもたらされるところが(しかも苦悩の果てに)やはり煉獄なのか。どれも自分の嫌いな「ネットリ・ネバネバ」したおよそ男性的とは言いがたいプッチーニの悪癖があまりなく灰汁が抜けていい感じだ。

講演のこと

金曜は帝都大学で講演した(くどい)。1時間半。自分の指導教官だった先生も(そこの博士の学生も)来てくれたし、高校同期の友人(今、そこの准教授)も来てくれた。そこのドイツ人留学生も。嬉しい。


で、1時間半、物理のいろいろな領域(素粒子から物性まで、理論から実験まで)をカバーした話をしたので、当然学生さんは寝るだろう、と覚悟(おまけに開始が15時半、と時間が悪い)していた。ところが!驚いたことに寝たのは20人くらいの中で1人だけ。最後までしっかりほとんどの学生さんが聴いていた・・・。うちでは考えられないこと・・・。いやぁうちだって上位校ではあるんですけどね・・。やっぱり違うなぁ、とやや感動。


講演後は指導教官を筆頭にそこの研究室のOB・現役で宴会。いつもの百万遍の店で美味しいお酒を楽しむ。2次会は百万遍のビートルズの店(知っている方、あの地下の店です)。都合5時間楽しんだ。あー、楽しかった。講演料も出るそうで、それはこの前注文したウッドの書棚に変身することが確定。