悔しかった…生徒との記憶 | 子どもの心理を観察してきた看護師が伝える、発達障害グレーゾーン親子でしあわせになる子育て

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発達が気になる子、手がかかる子の子育てにお困りのお母さんへ


お薬による対症療法に頼らず根本的なメソッドで、どうすればいいの?を解決できるコツを発信しています。
子どもの発達と自信を促し子育てをたのしむためにおうちでできることをお伝えしています。

保健室勤務時代の悔しかった想いを
どうしても書いておきたくなりました

お付き合いくださる方だけ
お読みください



中学校入学時期の4月
爽やかな、それでいて緊張した表情の
子どもたち

慣れない初めての中学校生活に
ドキドキ、ワクワクしながら
毎日登校していました

4月の終わり頃から
学校を休みがちになった女子生徒がいました

保健行事の健康診断で
2週間ぶりに登校した彼女と
初めて顔を合わせました

その保健行事がきっかけになり
「保健室になら登校できる」
と思った彼女は

翌日から
毎朝保健室に登校するようになりました


1日目
登校後から
2人で色んな話をしました

会話では
彼女の想いを引き出せるよう
彼女の話したいことを『聴くこと』で
信頼関係を作ることを重視しました

朝からお昼まで
来室生徒も訪れる中
保健室で過ごし、午後から帰宅しました


2日目
登校後、学年の先生が様子をみに保健室に来られました

私は彼女が困っていること
学校に、教室に行かなくなってしまった
理由があるのかを知る目的で
彼女の『想いの見える化』をしようと
『質問すること』を会話に追加しました

「何をしている時が楽しいとか嬉しいとか頑張ろうって気持ちになる?」

彼女が絵を描くことが好きだとわかりました

「何をしている時がなんかしんどいなぁ、辛いなぁって気持ちになる?」

勉強がわからないから
わからないことがみんなに知られることがイヤだということがわかりました


彼女は学習のつまづきが小学校時代からありました


この日学年の先生方が
彼女の今後の方針を決めるべく
会議をされました

結果、
『保健室は1時間しか居られないというルールでどの生徒にも伝えている。
彼女だけ特別扱いはできない。
別室を設けて、そこで支援員の先生に対応してもらい、加えて学年の教員の誰かが毎時間その別室に行き対応する。
ゴールは教室に行くこと』

という方針が決まりました


私は

保健室なら登校できるようになった
彼女の今後の方針を
たった2日の関係性で
保健室のルールをすべての生徒に当てはめて
決定するのは
判断、評価が速すぎるんじゃないか…

と、違和感を感じました。


3日目
保健室に登校した彼女に
学年の先生が切り出しました
「保健室は1時間しか居られないんだよ。
みんなそう伝えてある。
だから…
どうする?」

彼女はシクシク泣き始めました

私も先生の切り出したその言葉を聞いて
かなりショックでした


「どうする?」
と聞かれて、彼女にどう答えられるんでしょうか。

その「どうする?」は

ここには長く居てはいけない
だから、教室に行くべきだ
教室に行けないなら…
帰るか?

という
『決まった方針をただただ守るために、彼女の想いや考えを無視した言葉かけ』

だと私は抵抗を覚えました。

だから私は伝えました。 

「彼女がどうしたいか、どうなったらいいと思っているのか、何がどうなったら自信を取り戻せるのか、
彼女自身がまだ明確になっていません。

まずは明確にするために
彼女が話せる環境で、じっくり話を聴いて、信頼関係を作ることをしばらく続けたい。

だから、保健室は1時間しか居られないというルールをすべての生徒に当てはめるのは
ものすごくリスクが高いです。

もっとゆっくり、週ごと、月ごとに評価、判断するくらいがいいのではないでしょうか?

その上で
彼女がつまづいている部分を
彼女自身が乗り越えたい、付き合いたいと思えるように導びく言葉をかけていき、

その困っている部分に一緒に向き合うように、
一緒に解決につなげるようにサポートすることが大切なのではないでしょうか。」


先生方の反応は
否定的なものでした…



2人きりになった時に、私は彼女に伝えました。
「きっと先生たちは
また毎時間、教室に行くか?と聞いてくるかもしれないね。

だけど、あなたが決めることだから、
あなたが泣いてもいい、口に出して
伝えてもいい。

あなたがどうしたいのかが
一番大事なこと。

あなたがどうしたいかを決めたことを、
自分の想いや考えたことを
否定して責める必要はない。

いつでも私も話を聴ける。
辛くなったらいつでも来たらいい。」


翌日からは
保健室に登校後、
彼女は
別室に行くことを半ば強制的に伝えられ
保健室で過ごすことができなくなりました…


長くなりましたので、次回に