俳諧伝授 -35ページ目

先月お届けした俳諧の発句&オマケ

先月ご紹介した俳諧の発句と、明日が立冬ですので、昨日までにお届けした秋の発句も合わせてまとめておきます。



西瓜ほどまだ斜あり小望月  森川許六(もりかわ・きょりく)(1656~1715)

|すいかほど○○|まだひずみあり|こもちづき○○|


待宵や女あるじに女客  与謝蕪村(よさ・ぶそん)(1716~1783)

|まつよいや○○|おんなあるじに|おんなきゃく○○|


名月やからす羽いろに海の上  各務支考(かがみ・しこう)(1665~1731)

|めいげつや○○|からすばいろに|うみのうえ○○|


十六夜や囁く人のうしろより  千代女(ちよじょ)(1703~1775)

|いざよいや○○|ささやくひとの|うしろより○○|


芋を煮る鍋の中まで月夜かな  森川許六(もりかわ・きょりく)(1656~1715)

|いもをにる○○|なべのなかまで|つきよかな○○|


名月や汲まぬもさむき水車  池西言水(いけにし・ごんすい)(1650~1722)

|めいげつや○○|くまぬもさむき|みずぐるま○○|


月ひら/\落来る雁の翅かな  高桑闌更(たかくわ・らんこう)(1726~1798)

│つきひらひら○│おちくるかりの│つばさかな○○│


初雁や北斗と落つる水のうへ  大島蓼太(おおしま・りょうた)(1718~178)

│はつかりや○○│ほくととおつる│みずのうえ○○│


雁の腹見すかす空や船の上  宝井其角(たからい・きかく)(1661~1707)

│かりのはら○○│みすかすそらや│ふねのうえ○○│


雁がねの竿になるとき猶さびし  向井去来(むかい・きょらい)(1651~1704)

│かりがねの○○│さおになるとき│なおさびし○○│


荒磯や初雁渡るしほけぶり  三浦樗良(みうら・ちょら)(1729~1780)

│あらいそや○○│はつかりわたる│しおけぶり○○│


碪打て我にきかせよや坊が妻  松尾芭蕉(まつお・ばしょう)(1644~1694)

│きぬたうちて○│われにきかせよ│や○ぼうがつま│


落穂拾ひ日あたる方へあゆみ行く  与謝蕪村(よさ・ぶそん)(1716~1783)

│おちぼひろい○│ひあたるほうへ│あゆみゆく○○│


身の程や落穂拾ふも小歌節  加藤暁台(かとう・きょうたい)(1732~1792)

|みのほどや○○|おちぼひろうも│こうたぶし○○|


痩臑に落穂よけ行く聖かな  高井几董(たかい・きとう)(1741~1789)

│やせずねに○○│おちぼよけゆく│ひじりかな○○│



オマケ、ousiaの俳句です。


待宵の雨は上がりぬ街の音


街はいま箱庭めきぬ今日の月


はふはふと物を食ひたき夜寒かな


ちょっと少なすぎですよね、なので、オマケのオマケを足しときましょうかね。


紐引けば灯る灯りや虫の声


朝寒や人を呑み込む自動ドア


公園の板屋に落つる木の実かな


行く秋に追わるる如き五十路かな