「民間委託で学童保育はどうなるの?」 (公人社 刊) についての       お知らせ、試し読みの広場 -6ページ目

第4章 オモテ舞台に出る  (橋本昭彦)

第4章 オモテ舞台に出る
600世帯の保護者を代表してみての記


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元みどり学童父母会 橋本昭彦(はしもと あきひこ)

<自己紹介>

1959年生れ。大阪府四條畷市出身。商社マンの父の転勤で、ニューヨークで小学校低学年を過ごす。
学童知らず。家族は大学教員の妻と長女。
みどり学童父母会役員として学保連に出て専門スタッフを志願、「研究部」初代部長に。小金井市児童福祉審議会委員(2003~2006年)を務める。
国立教育政策研究所、教育政策・評価研究部、総括研究官。博士(教育学)。広島大学大学院教育学研究科博士課程後期単位修得退学。日本評価学会理事、教育史学会理事等を務める。
著書に『江戸幕府試験制度史の研究』(風間書房、1993年)、『高校と大学の接続』(荒井克弘と共編。玉川大学出版部、2005年)など。

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第4章 おもて舞台に出る
600世帯の保護者を代表してみての記

児福審(ジフクシン)がやってきた!
開会直前の「決意表明メール」


 2003年夏休み最後の金曜の夜、私はアドレスを知るかぎりの学童の父母に、一通のメールを送った。三日後の夜の「小金井市児童福祉審議会」第一回会議に、市内約600世帯の学童保育利用者を代表して出ていくあいさつと、傍聴に来てくれるようにとのお願いのためだ。
 その中で私は、三か条の「決意」を述べている。

  一、審議会では、10人の委員同士、お互いに尊重しあえる人間関係を作る。
  二、結果が「委託OK」になるか、「委託ダメ」になるか以前に、
    十分根拠のある審議をして、きちんと公表し、あとへの記録に残す。
  三、形式的なガス抜き審議会に終わらせない、子どもを真ん中に置いた議論をする。

 これは、そのまんま私の気持ちだった。世間では、とかく審議会といえば「お墨付きを得るための手続き」や「関係者のガス抜き」などが目的の形式的なものが目立つ。それだけは避けたかった。キチンとした証拠に基づく、合理的な筋道での議論をすることが第一で、それができさえすれば結論が「民間委託賛成」になっても後悔はしないつもりだった。

(続きはぜひ本で!)


橋本父による研究発表が6月にあります。くわしくはこちらをクリックしてください。


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第3章  "質"を探究する  (橋本昭彦)

第3章 "質"を探究する
「研究部」の活動とその成果

  
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元みどり学童父母会 橋本昭彦(はしもと あきひこ)

<自己紹介>

1959年生れ。大阪府四條畷市出身。商社マンの父の転勤で、ニューヨークで小学校低学年を過ごす。
学童知らず。家族は大学教員の妻と長女。
みどり学童父母会役員として学保連に出て専門スタッフを志願、「研究部」初代部長に。小金井市児童福祉審議会委員(2003~2006年)を務める。
国立教育政策研究所、教育政策・評価研究部、総括研究官。博士(教育学)。広島大学大学院教育学研究科博士課程後期単位修得退学。日本評価学会理事、教育史学会理事等を務める。
著書に『江戸幕府試験制度史の研究』(風間書房、1993年)、『高校と大学の接続』(荒井克弘と共編。玉川大学出版部、2005年)など。

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第3章 "質"を探究する
「研究部」の活動とその成果

これぞ学童保育の「質」  

 ・・・ 結局、学童の「質を下げない」という方針はあるものの、それがどういうことか、誰も答を持っていなかった。小金井の学童の何を守ればいいのか。そもそも、学童ではどういう活動をしているのか。誰もその中身をよく確かめもせずに、あいまいな議論ばかりが先行している。
 学童保育の「質」を守るためには、まず目の前の学童保育を客観的に評価することから始めたい。自分なりのものさしを持って、質の高い・低いを測る能力を持たないことには始まらない。そのためには自分たちで「研究」をしよう。学童保育所に対する保護者の願いはだいたい似たりよったりだ。〈子どもが毎日楽しく通える、安心・安全な場所であってほしい〉。それに尽きる。「研究」はこの保護者の願いに直結する。「研究」は評価のものさしを作るだけ。民間委託する・しないは、二の次。賛成・反対で争わなくても済む。そうだ「研究」第一でいこう~このように思うようになって、自分たちで学童保育の「質」を評価する方法を研究し始めた。


(続きはぜひ本で!)


橋本父による研究発表が6月にあります。くわしくはこちらをクリックしてください。



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第7章 言葉を届け、仲間を結ぶ  (宇野 祐子)

第7章 言葉を届け、仲間を結ぶ 
保護者間の広報活動


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 元さくらなみ学童父母会 宇野 祐子

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<自己紹介>

三代目研究部長・おうのです。 熊本県宇城市出身。一女の母。 
ライター・高島祐子、はらっぱ祭りのまんじゅう屋・オチャッペとしても活動中。
娘が学童を卒所してからも、指導員さんに子育ての悩みを聞いてもらった過去あり。
学童も父母会も、多少の手間や時間がかかっても、みんなでワイワイできて
ホント楽しかったな。
子どもはまさに子ども盛り、親だって親盛りの幸せな時間だったのよー、と
今しみじみ思っています。


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第7章
言葉を届け、仲間を結ぶ
  
保護者間の広報活動


ビデオ撮ろうよ!  私が女優(?) になった日
 
夏休み中の学童保育所用弁当作りから解放され、ホッとした気分の2004年9月中旬のある土曜日のこと。私の住む集合住宅の集会室に、男女6人と子ども一人が集まった。
今日は私も参加している学保連・研究部の有志で、「小金井市学童保育所の民間委託を考える」という、保護者向けビデオ作品の撮影をするのだ。
「ハイ、じゃあ本番です。イチ、ニ、サン」
とキューを送ったのは今回の監督を務める竹内父(当時ほんちょう父母会・以下同じ)。
ビデオ撮影と編集が趣味で、これまでにも父母会キャンプの撮影などで腕をふるってきた人だ。
彼の合図に合わせて、私と栗原母(たけとんぼ)は、備品置き場のドアに貼った「来年度からこの学童保育所を民間委託します」という内容の市からの文書(架空です)の前で、緊張しながら演技を始めた。私の横には、なぜかウチの小一の娘までもがいつの間にかやって来て、カメラのフレームに収まっている。今回の撮影のファーストシーンは以下の通りだった。

場面設定は、20XX年の小金井市のある学童保育所。
立ち話をしていたおかあさん二人が、委託の決定を知らせる市からの文書を目にして、そろって驚いた表情になる。
「いや~~ん!」
とあからさまに顔をしかめる母A(栗原母)の横で、
「ヤッターー!」
と飛び上がらんばかりに喜ぶ母B(私)。そして互いに、
「なんでー??」
と、相手を不審げに見て、言い合いを始めるのである。

私が委託への期待を夢見るように語ると、栗原母はとんでもないという顔で心配な点をあげる。
コマ撮りアニメ風にしようという演出により、二人とも腰に手をあてて威嚇的なポーズを取るわ、人差し指はブンブン振り立てるわで、一貫して大げさな表情と身振りである。
代表者会議メンバー一の清楚な美人ママとして名を馳せる栗原母は、職業が保育士さんというだけあって、ろくにリハーサルもしていないのにもかかわらず、こういうことが上手だ。さすが、園児相手の読み聞かせキャリアが活きている。
私と言えば、このシーンの脚本を書いたものの、最初は出演するつもりはまったくなかった。
人手不足のため仕方なく出ることになったものの、慣れない演技に、柄にもなくはじめは顔が引きつりまくり。手足の動きもやたらとぎこちなかったが、撮影が進むにつれ、彼女につられてやっと少しずつリラックスして動けるようになってきた。
その結果、はじめは時々ブリッコ的なテイストも織り交ぜちゃったりして演技していたのに、途中からヒートアップして、二人とも普段は人サマにはけしてお見せすることのない、すさまじい表情での演技の応酬となってしまったのである。あぁ、こんなの見られたら、もう二度と(?)オヨメには行けましぇ~~ん!! てな感じなのだ。
 そんな私たちの様子をワンカットごとにビデオカメラで丁寧に撮っている竹内父。その横で、笑いを噛みこらえながら見ているのは、照明係の田中父(みどり)だ。少し離れた所では、自分の出番待ちの研究部長・橋本父(みどり)と、何かの役に立てばと来てくれた学保連会長・中村父(まえはら)が、ニコニコと、時には拍手までして見守っていてくれる。こんな和気あいあいの雰囲気の中だからこそ、私も栗原母も、いつもより大胆になれたのだった。
このビデオは、いちおう学保連の約六〇〇もの世帯を対象にしたものである。これから各父母会での上映会で、○○ちゃんのお父さんも、××ちゃんのママもこれを見るワケよね…、と考えると、撮影終了後、皆で床に座ってとん汁をすすりながら少々めまいがした私だったが、もうやっちゃったものはしょうがない。ため息とともに自らをナットクさせるしかなかった。それにしても、こんなビデオ作品で女優デビュー(?)しようとは、子どもを学童に入れたときには予想もしていなかったのだが……。

(続きはぜひ本で!)




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