すこしグチを。まあ聞いてください。俳壇は回文俳句を認めてくれません。匝文に至っては孤軍奮闘です。これはれっきとした俳ハラじゃないでしょうか。
け——ふ
蓋し書肆/匝詩取り出し/秘策てふ (雑)
けだししよし そうしとりだし ひさくてふ
筆楔/したりと愁訴/所思したげ (雑)
蓋し(けだし):①確かに。恐らく。②ひょっとして。もしかして。
匝詩(そうし):匝文俳句(転文俳句・メビウス俳句)のこと。匝線(そうせん)は、帀(そう)(めぐ)る線。渦巻。
筆楔(ふでくさび):書くことでくさびを打ち込むこと。
したり:【感動詞】動詞「す」の連用形に助動詞の「たり」の付いた語。①驚きや意外な気持ちを表す。
愁訴(しゅうそ):同情されたい愁いを帯びていること。
所思(しょし):こうしようと心で思っていること。
げ:【接尾語「気」】。体言などいろいろなものに付いて、形容動詞の語幹または名詞をつくる。様子・感じ・気配の意。「悲しげ」「ありげ」など。
どうかすると本屋さんは、奥の手、とメビウス俳句をすすめてくるんじゃないかな。
グサリときたね。まいった。さて反論、弱った。どう言い返したものか。
俳壇で認めてもらえないので、転向。現代詩はフトコロ広そうです。拾ってくれるかも…