匝文俳諧しりとり駅伝双六 藪柑子 | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

「や」ですが易しそうでこれがむずかしいでした。逆上がりを順手でやった気分です。
とんだ馬足をお見せしますがご容赦を…


や——ま 

ヤ、具足着く/冬緩びるは/朽つ具足、マ       (三冬)
 ヤ、ぐそくつく ふゆゆるびるは くつぐそく、マ
マ、愚息着く/春昼ゆ夕/靴九足、ヤ         (三春)

具足(ぐそく):甲冑一領ひとそろい。
緩びる(ゆるびる):「ゆるぶ」動詞ハ行四段のほうではなく下二段のほう。ゆるやかにする。ゆるめる。
ゆ:【格助詞】動作の空間的時間的起点を表す。から。

 やあ、甲冑を着たが紐を緩めたのはこの冬、拙者が太ったのではあるまい。甲冑が古びたのでござろう。
 やあ、バカ息子が着きましたか。ナニ?一日しかいないのに靴を九足ももってきたですと? ま。 

前後を感動詞で挟んだのはルール違反ですかね。遊びすぎですかね。良心が騒ぎます。————蕪辞蕪句、ただ今、作り替えます。

藪柑子/墓を手前の/鳥馬山         (三冬)
 やぶかうじ はかをてまへの てうまやま
麻耶詣/野辺まで丘は/詩浮かぶや     (初春)

季語:藪柑子・三冬。麻耶詣・初春。
藪柑子(やぶこうじ):地下茎で繁殖する小灌木。冬の艶やかな赤い実が美しい。正月の飾りや盆栽にする。
鳥馬(ちょうま):鶫(つぐみ)の別名。
麻耶詣(まやもうで):飼い馬の無難を祈願する法会に馬を曳いて参詣すること。二月初午の日、麻耶山忉利天寺(神戸・西灘)に於いて法会が行われる。

 つぐみ山は、ヤブコウジの紅い実に彩られた墓の向こうに憮然としたたたずまいを見せている。
 馬を曳いて麻耶詣で。ぶらぶらと丘沿いの道をたどり野辺まで、句をひねりひねり来たが————

座五「詩浮かぶや」は、ちゃんと5字なのに字足らずに聞こえます。5字が1-4型の音韻構造になっているからで、古典俳諧では禁じられています。よくないですがカンベンシテクダサイ。ムリ。

新聞の「筆洗」に回文和歌がでてました。(東京新聞2025-03-26)

櫻木の もとにみなはや 今朝も来も
 酒や花見に 友の気楽さ

もう世間は花見気分なんですね。記事が酔っぱらっていました。