回文俳句は、逆読みしても同じになる俳句ですが、ここでは別の俳句になるコトバ遊びに耽っています。言ってみれば二重構造。
季も変わります。
いろは順に今日は、「と」「ち」です。
と——ち
とほほの子/いくさ二転で/柵目何方 (雑)
とほほのこ いくさにてんで さくめどち
血止草/てんでに作意/この朴と
(三秋)
季語:血止草・三秋
とほほ:【感動詞】情けない気持ちを表す。
二転(にてん):二転三転。ころころ変わること。
何方(どち):【代名詞】「いづち」の転。不定称の指示代名詞。どちら。
血止草(ちどめぐさ):弁慶草の別名。セリ科の多年草。葉を傷口に貼り止血に用いる。
てんでに:それぞれ勝手に。
作意(さくい):意図。工夫。たくらみ。
センソウごっこの子、やれやれ、戦況は二転三転、どうやら負けそう。柵で囲まれた空き地を占領するのはどちら?
チドメグサが生えているのは心強い。朴木のしたで作戦会議を開いたが、ばらばらの意見がまとまりそうにない。
子どもはごっこ遊びが好きです。「ごっこ」は「つもり」の補助線です。「つもり」は以前「心算」という漢字を当てました。心はウラのほうに実体があるのですよ。
この漢字は中国語から来たものです。
いい風が通るね!と言ったら台風が近いのだそうです。しのぎやすいのは助かる。