匝文俳海/しりとり駅伝双六 ちんちろ | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

今日は、「ち」です。「すぐアタマに浮かんだのがチンチロでした。オノマトペは逆読みと相性が悪いのですが、挑戦してみました。
正読みと逆読みの両様の意味を一句の中に作ろうという不当な要求です。
世の中、こんな横車を、増長を、無視していいものでしょうか。

ち——り 

ちんちろの/庭の此は吉/眩みけり
   (初秋)
ちんちろの にはのこはきち くらみけり
離家見らく/千木箱の端に/のろちんち (仲秋)

季語:・ちんちろ(松虫)・初秋。千木箱(ちぎばこ)(生姜市)・仲秋。
ちんちろ:松虫。
眩む(くらむ):強く心に働き掛けるものに出会い正常な判断力を失う。
見らく(みらく):「見る」のク語法(活用語の語尾に「く」をつけて名詞化する語法)。「思はく」「恐らく」など。見ること。見るところのもの。

千木箱(ちぎばこ):生姜市江戸芝明神で九月の祭礼で売る経木製の絵箱。箪笥に入れておくと衣類が増えるというまじない。
のろちんち:愚鈍なトモダチの家。

これはすごい。庭はマツムシの大合唱だ。吉兆が凄すぎてしばらく、ぼおっとなっていたよ。
となりのトモダチののろちゃんたら、買ってもらった千木箱にはもうちゃんと自分の名前が書いてあるんだ。見つけたときはオドロイタよ。ノロマのようで案外ちゃっかりしたところもあるんだよ。

今日は市の検診で街まで行ってきました。銀杏通りは亭々とした銀杏並木が市民の自慢でしたが、大きくなり過ぎたこととて、切り倒され細い苗木が風に揺られていました。ぽっかり空き過ぎた青い空‥‥うっそうとした木陰の花屋さんや、手作りの絵葉書屋さん、洋菓子屋さん、…様になっていたお店のかずかず。
ノロちゃんちは…どこへいったかな?