俳句駅伝しりとり双六/「ほ」ー「へ」 蛍籠 | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

詠み下せばオモテの俳句、後へから逆読みすればウラの俳句になるという双子の二重俳句です。
真っ当な俳句ではありませんが、イロハ順におもしろ半分ウナギに代って、さあゴロウジロ・・・・・


ほ——へ  

蛍籠/か細げな霊/義か加持へ      (仲夏)
ほたるかご かぼそげなたま ぎかかぢへ
ペチカ掻き/また泣け祖母が/子離る髱  (三冬)

髱(たぼ):①日本髪の後ろへ張り出た部分。②若い婦人のメトニミー表現。

蛍籠のホタルは明滅がよわよわしい。命が今にも絶えそうな様子でじっとしていられなくなって加持祈祷をしてもらった。大げさなことはないさ。これが渡世の人情よ。
 ペチカに石炭をくべる。おばあちゃんが泣きべそかいている。若妻がおばあちゃんの膝から子供を引き取った。子供は母親の乳房にむしゃぶりついた。

 「若い婦人」のメタファー表現はどうでしょう?
 言語学では、メタファーの例として「ジュリエットは太陽だ」を挙げます。メトニミー表現の例では「鍋が煮えた」を挙げます。どちらも慣用化することによって陳腐化し小つまらなくなります。

流行語はこうしたニンゲンの飽きやすい性格のあらわれです。
 ですが、もうすこし「たぼ」にお付き合いください。

蛍籠/爆ぜ段滝瀬/来し雅致へ      (仲夏)
 ほたるかご はぜだんたきせ きしがちへ
ペチカ式/石炭出せば/子駆る髱     (初冬)

季語:ペチカは「三冬」ですが、ここでは「火入れの様子」を描写しました。初冬。
雅致(がち):最高の雅趣。
ペチカ式(ぺちかしき):ロシア風の暖炉。建物に作り付けになっている。
駆る(かる):①追い立てる。②いそがせる。③④(略)

季語:蛍籠・仲夏。ペチカ:三冬。

 川に沿って蛍を追っていたら瀧に出た。袋田の滝。何段あるのだろう。細い滝は寂しいが、瀑布は豪快で美の極致だ。
 ペチカ開き。石炭を出せばOKだ。嬶は見ていたガキを追い立てた。

夏のさなかに「ペチカ」⁉ ゾータンノゴツ ‼!
逆療法です。我慢比べです。なんでも逆にするワルイ癖。
それにしても暑い。お見舞いさん‼