匝文俳諧/メビウス連句しりとり式駅伝双六 ふりだし 「い」ー「ろ」 | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

双六の「ふりだし」です。
オモテは「い」からはじまって「ろ」で終わる俳句、ウラは「ろ」で始まって「い」で終わる俳句というわけです。

(い——ろ)  

祝月/宙まどかかな/御覧じろ  (初春)
いはひづき ちうまどかかな ごらうじろ 
路積裏来/長門間内/吉日梅   (三春)

季語:祝月・初春。梅・三春。
来(こ):「く」の命令形の古形。こい。
露積(ろし):野積み。屋外にものをむき出しで積むこと。
間内(まうち):室内。

目出度いことだな。宇宙は円満——そうですよねえ。
露地裏手が、荷物が野積みのままで通りの邪魔ですが、足元に気を付けておいでなされよ。塀の長い家の坪庭にそれはもう、見事な梅の古木が。

連句では最初の三句を別格で大切にしています。
第一句を「発句」といい正客が詠みます。第二句を「脇」と言い、発句に対し主人が返礼する役割です。第三句を「第三」と言い発句を受けて纏めます。いずれも厳重なきまりがあります。ここでは「春」からめでたくスタートし、ウラの句でラストを〆る趣向です。
ここは双六なので、連句の式目は参考までに———
「春」で始めたので、しばらく「春」が続きます。季節が逆戻りしないように注意します。
作り方は、「い」ではじまる春の季語を歳時記から探し出して「祝い月」をアタマに据えることからスタートしました。あとは苦吟一途です。次回の「ろ」は、「六阿弥陀」にしました。季節は仲春の季語なので季節の逆行がなく、移りも順当です。次は「は」と言えば「花」。花と言えば「桜」、桜の季節は「晩春」ですから季節の移りにムリがありませんので、この辺まではスラスラと行きそうです。双六で連句ほどではなくとも、最初の3句は「顔」みたいなものですからやはりよそ行きにおしゃれをしないと……ムスメをヨメに出す気分です。

ウチのクーラー。もう10年以上になるのかな。効きが悪いしヘンな音がします。ヘンな匂いもします。
とりわけ熱い夏です。