匝文俳諧/メビウス連句しりとり式駅伝双六 まえがき1/3 | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

今日から始めるシリーズ。題して、なにやらヤヤこしい。
「ソウブンハイカイ」とは?!
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まあ、見てください。

まえがき (その1)

「回文尻取俳句」、といえば
新店は巴翁に魚は花鯛に
———にひだなは はをうにうをは はなだひに

巴翁:バッハのこと。ヨハン・セバスチアン・バッハ。ドイツの作曲家。

レコード店巴翁堂の新規開店祝いには桜鯛が届いた。好事家のオーナーはかねがね、《楽曲はバッハ、魚は鯛に限る》と言っていた。

上五・中七・座五が「しりとり」になっています。ここで取り扱うのはそういうしりとりではなく、

「富士見西行(さいぎょう)うしろ向き、むきみ蛤(はまぐり)馬鹿柱(ばかはしら)、柱は二階と縁の下、下谷上野の山かつら…」という例が辞典に載っていましたが、こういうのでもなく、

ここは俳句で終始し、句の冠(こうぶり)(最初の字)と沓(くつ)(最後の字)を受け渡して繋いでゆくフツーの俳句の尻取です。

俳句にちょいとした仕掛けがあります。
ひとつの俳句に順読みの俳句オモテと逆読みの俳句ウラの別々を重ねて仕込んである、いわば一卵性双生児のつくりをしています。

全体がいろは順で連なり、「ふりだし」から「あがり」「京」までオモテ、くだり「京」からふりだしの「い」までウラを往復して一巡となる双六の形をとった言葉遊びです。(つづく)

まあ、いつまで続くか自分自身、自信がありませんが、とにかくスタートを切ることにします。———暑い夏になりそうです。

字を忘れているのでカナでメモを取りますが、その肝心の平仮名が、後から読めない字になっているので、判じ絵のように、これ何という字? とクイズを解くような楽しさを前衛にして、コトバ遊びをしています。
マチガイも多いでしょうが、馬に乗ったつもりでムチを当ててください。———暑い夏になりそうです。