さかしら伊呂波50撰(2)「は」 ボルヘス | ouroboros-34のブログ

ouroboros-34のブログ

こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

[は] ホルヘ・ボルヘス

バベル図書 ボルヘス司書が 片すだか
  嘉よ四時統(す)べる 帆よし取る舳(へ)は

———ばべるとしよ ぼるへすししよが かたすだか
    かよしじすべる ほよしとるへは

———バベルの図書館は、ボルヘスが司書で一日中、一か月中、一年中かかりきっています。いいことですねえ。帆よし!舵よし!出発進行! 

片す(かたす):物を別の場所に移す。整理する。片付ける。
だか:らしいがどうだか。
四時(しじ):①春夏秋冬。②朝昼夕夜。③晦朔弦望。

『バベルの図書館』原題La biblioteca de Babel )は、ホルヘ・ルイス・ボルヘスの短編小説。架空の途方もない図書館の物語。
「バベルの図書館」と呼ばれる(主人公は「宇宙」と呼ぶ)その巨大な図書館の閲覧室は上下に際限なく同じ部屋が続いており、それぞれ立ったまま眠る寝室とトイレになっている。明かりはランプという名の果実がもたらしている。司書たちはそこに住み、そこで生涯を終える(死体は換気孔に投げ捨てられる)。この物語は、その図書館の中で一生を過ごした老司書の述懐という形式で述べられている。

この図書館には地球上のすべての図書がある理想の図書館です。

そういえば、宇宙人が地球のすべての情報を百科事典のようにまとめて宇宙の星に持ち帰る時にどうしたか。というSFを読んだことがあります。持ってきた1メートルの棒に一つだけ刻み目を入れて持ち帰った。その刻み目が地球人のすべての知識情報を示しているというのです。
棒の端から刻み目までの長さがニンゲンの歴史・地理・科学・日常生活…を示していると言うのです。
その方法は、ABC…、イロハ…、123…の文字をデジタル化し、百科事典の1ページから数十万ページを超える分量すべてを37.86452684…のように数値化したのです。精密に長さを測って数列に戻せば、8645は「ア」2684は「イ」つまり「愛」だなとわかるわけです。
以来、地球の、宇宙人に対する出国管理が厳重になり一切持ち出し禁止になったことは言うまでもありません。
3.14159…は宇宙人が忘れていった数列の切れっぱし、かもしれませんね。

今日も暑そうですね。