[の] ダンテ
後(のち)の世(よ)の 暗(くら)き森(もり)にて 一二三(ひふみ) 踏(ふ)み
無比(ぶひ)手(て)に裏捥(りも)ぎ 洛(らく)の夜(よ)の茅野(ちの)
———彼岸にやってきた。暗い。道がわからない。暗い森の中、一歩二歩三歩。足を踏み出す。三歩ごとに、三間ごとに、三里ごとに…
「意識」を手に持ち「情操」を無視して不夜城という棘の野へ。
後の世(のちのよ):①後代。後世(こうせい)。②後世(ごせ)。来世。
無比(ぶひ):比べるものがないこと。無二。無双。
裏(り):こころ。
『神曲』(しんきょく、伊: La Divina Commedia)は、イタリアの詩人・政治家、ダンテ・アリギエーリの代表作。イタリア文学最大の古典とされています。
ダンテが聖なる数「三」を基調とした「神曲」の最初の部分だけ紹介しておきましょう。
地獄編 第1歌 (Inferno 34歌 導入部第一歌+33歌)あまりにも有名な部分ですね。オペラみたいです。
Nel mezzo del cammin di nostra vita 人生 歩みの半ば
mi ritrovai per una selva oscura, 進むはずの道はどこ あれは
ché la diritta via era smarrita. 暗い森のなか