回文短歌いろは歌留多「わ」その13 | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

[わ] シェークスピア

病葉(わくらば)と 萎(な)えたるかなし 入荷(にふか)しし
  買(か)ふに品(しな)涸(か)る 絶(た)え何故(など) 薔薇(ばら)科(くわ)

———薔薇が病気にかかって勢いがない。(泣) 何としても欠かせない花の王様「薔薇」が店頭から消えるなんて…

順逆どちらからよんでも同じ詠みになる短歌「回文短歌」で遊んでいます。今回はその13回目。

わくらば:①病葉(わくらば)。夏季、蝕(むしば)み、色づきすがれた葉。②嫩葉(わくらば):木の若葉。また、「わくらば」に、「邂逅」の字を当て「たまたま」「偶然にも」。季語としては、「病葉」の季は夏。「嫩芽(どんが)」「嫩葉(どんよう)」「嫩緑(どんりょく)」いずれも無季。「若葉」季は夏、「若緑」は春、「新緑」は夏。「木の葉」季は三冬。という混戦ぶりである。

しし:【副詞】すすり泣くさま。しくしく。

品涸る(しなかる):生産量が少なくて品薄なこと。品掠れ(しながすれ)。

何ど(など):「なにと」の転。どうして。なぜ。などて。などや。

薔薇科(バラか):双子葉植物の一科。草本および木本で、日本ではシモツケ・ヤマブキ・オランダイチゴ・キイチゴ・サクラ・ウメ・ビワ・ボケ・リンゴ・ナシなど。
辞書では、別に「薔薇」「荊棘」が立項されており、いずれもバラと読む。
「ハムレット」にオフェリアが薔薇を賞美する場面がありましたね。坪内逍遥のセリフが有名ですね。
英国の国章は薔薇。薔薇戦争まで起こしてどこまでも薔薇好きの国です。

旧仮名のほうが現代仮名遣いより数段回文にし易いのですが、きょうの「科(くゎ)」は例外です。ひっくり返して「わく」に泣かされます。こういうときは「現代仮名」のほうが断然有利です。科(カ)はひっくり返しても(カ)ですから。

ちゃぶ台返しに余念がない毎日です。

ワクチン接種の副作用で腕が上がらない家人ですが、その家人にアタマが上がらないワタクシです。なにせ、このごろ、医者にも代わりに行ってもらっている為体(ていたらく)でして……
ハイ