其水無月代掻き軽し絆見し
———しみなづき しろかきかろし きづなみし /
其:指示代名詞。人や物をさす。それ、汝、おまえ。ここでは、「その」「この」。
ことしの田植えの準備、田掻きに、いつもの助っ人が来た。村人たちのきづなをそこに見た。
水無月(みなづき):旧暦六月の異称。梅雨が明けて水の無くなる月。「水の月」の転ともいう。田に水が必要となるから。一方、ミナヅキのナは、「無」ではなくて、「の」、つまり、「水の月」、田に水を張る月、という説もありこのほうが正しそうだ。
神無月(かんなづき)も正しくは、「神の月」である。古語ではそうなる。