ネット投稿俳句の「俳句ポスト365」で新しく兼題「藤袴」が出題されました。
ずっと回文俳句を欠かさず投稿してきましたが飽きが来ましたので辞めることにしています。
で、試しに作ったのが下記の短句(七・七)です。
○深山川し伏す藤袴病み
———みやまがはしふす ふじばかまやみ /
藤袴(ふじばかま):①キク科の多年草。山野・川岸などに生え。庭に植える。薄紅紫色の頭花を密につける。生乾きの時芳香がある。初秋の季語。七草の一。②襲(かさね)の式目の名。表裏とも紫色。秋に用いる。
し伏す(しふす):「し」は、文中にあって様々な語に付き上の語の意味を指示・強調する。
岸辺を美しく彩っていたフジバカマが病んだもので、深山川が嘆いてとうとう伏流してしまったよ。
フジバカマを逆読みすると、マカバジフとなります。ニホンゴは1-2-3音節語なので、マカバジフはマカバとジフに分離するのもひとつの方法です。そこで「山川」と「自負」が思いつきます。「自負」のほうは、「貴様がは自負(キサマガハジフ)」でフジバカマ咲キ、の逆読みで意味が通りそうです。
ニホンゴはひとつの発音に多くの意味を持つ言葉(多義語)です。
「しふ」も十・集・習・輯・襲・渋…などたくさんの意味を持つ言葉があります。それを丹念に当てはめていって格好のいい言葉を採用します。
なお、「山川」はヤマカワと読む場合とヤマガワと読む場合がありますが両方は意味がまったく異なる言葉(辞書にそう書いている)ですので気を付けてください。ここはヤマガワのほうです。
そうやって作ったひとつが上記の句です。皆さんに勧めるわけではありませんが、まあ、作り方を披露しました。回文短歌も同様の方法で作ることができます。それは又いずれ。
暑いですね。