回文俳句日記12月29日兼題「数へ日」きのうの「山眠る」に二伸 | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

  数へ日の支払ひらはじ野火へ楚歌
  ———かぞへびのしはらひらはじのびへそか /

数へ日(かぞえび):年内の日数が指折り数えるほどになったこと。いろいろとせわしい。十二月を「数へ月」という。
支払ひらはじ:支払わずに、の意味だが、年末忙しくて、舌がたたらを踏んだ。
野火:あっという間に。この説明はウソ。
楚歌:四面楚歌。まわりがみんな敵、ということ。中国の故事成句。
大晦日までもう何日もない。支払いが滞っちまって借金取りから逃げ回るのに大変だ。

昨日の記事で季語〈山眠る〉をしらべたのですが、「ヤマネムル」ではなくて「ヤマネブル」なのですね。そこで辞書、
ねぶる:【動詞】四段。①居眠りをする。②眠る。寝る。
ねむる:【動詞】四段。ネブリの転。
だから、「合歓木」は、「ネムノキ」ではなくて「ネブ」と記載されているのですね
私は以降、「ねぶ」でいきます。え?ひねくれている?あ、辞書にありました。
「ねぶ」:【動詞】上二。。①年をとっている。ふける。ねびる。②古びる。ひねこびる。

  ●眠る山狭筵浸む座馬遣る舟 
  ———ねぶるやまさむしろしむざまやるふね

ふとんを着ているかのように冬の山は静かで遠い。馬を送ってゆく舟底から寒気が容赦なく浸み込んでくる。

山眠る:三冬の季語。
遣る(やる):人・物を遠くへ移動する。