回文俳句日記8月19日兼題「萩」 | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。


  萩の野のうつろひ路通ののの際
  ———はぎのののうつろひろつうのののきは

萩(はぎ):秋の代表的な草。秋の七草の一。季語の萩は、初秋だが、薄(すすき)・茅(かや)・萱(かや)・芒(すすき)は三秋。どうちがうのか。「萩」には、日本人は、殊の外、愛着があり、秋を体現する代表的な草と考え「秋」に艸(クサカンムリ)を付けた國字を与えている。といわれています。因みに中国語では「胡枝子」という。味もそっけもない。
湫(シュウ)啾(ショウ。なく)揪(シュウ)鍬(くわ)鰍(かじか。どじょう)楸(ひさぎ)偢(ショウ)…
不思議なことに虫偏に秋旁が無いのです。こうしてみると「萩」は必ずしも「秋を代表する」わけではなさそうですね。寂しい感じ、から作られた國字、といえそうです。
路通(ろつう):乞食の俳人。八十村路通。近江蕉門。
  射らぬなよ那須の野の鶉十ばかり(勧進帳)
をもとに回文俳句にしました。
のの:日・月・神・佛など尊ぶべきものを指していう幼児語。ののさま。
際(きわ):異界との境目。

萩原を彷徨(さまよ)う路通は、俳人か、はたまた、狂隠者なのか。もうほとんど、のんのんさんの極みを歩いておじゃるのだろう。

もうすぐ、しのぎやすくなるでしょう。それはそれで、寂しいものです。