ストレスというコトバは最近特によく目にする。耳にもする。
ストレスを初めて聞いたのは大学の応用力学だ。ストレインと対になっていて「ストレイン」「ストレス」と一対の口調で憶えた。
ストレインのほうは直ぐに理解できたが、ストレスのほうは意味がよく分からずああでもないこうでもないと苦労した。
今は逆にストレスは完全にイメージできるがストレインのほうは忘れてしまってよくわからない。
そこで辞典を引いた。
ストレスはあったがストレインは見つからなかった。
ストレスを貯めるとか解消するとかいうが、当時の理解ではそんな性質のものではなかったように思う。
或る力を加えることで加えた時だけ生じている現象で残るときは歪みとして変形するがストレスそのものは無くなっている、としたものではなかったか。
ストレスが「残る」とは? ストレスが「貯まる」とは?
ストレイン、ストレス共にわからなくなった。なんというか、
――鬱屈した気分だ。ああ……