慰安婦と原発のウソを隠しきれず訂正記事を出した2014年8月、私の指摘に対しても朝日新聞は訂正を検討しだしました。
この記事の中央【早期退職者には、小中高のクラス担任が30人いた。受験を控えている時期なのに、11人分(2月1日時点)の穴埋めができていないという】の記事に対してです。
この部分には4種のウソが混じっています。
事実は次の通りです。
①早期退職者で小中高のクラス担任は21人です。
②朝日は受験との関連資料を持っていません(埼玉県教育局はそのようなものを発表していない)。
③担任30人分は1月31日までに手当て済み(上田知事記者会見。朝日記者の質問に答えて)。
④残る担任外も2月6日には全て穴埋めできる(上田知事記者会見。朝日記者の質問に答えて)
朝日もこれからは襟を正そうとしたのだと思います。朝日新聞編集部の菊池功・藪塚謙一さんが私のところへ見えて(2015年2月)、事実確認をして帰りました。
そして訂正記事(2015年3月30日)が出た訳です。
明白なウソがあるにもかかわらず、2年以上もたってやっと訂正を出したは良かったのですが、中身がまるでデタラメ。
①【小中高のクラス担任が30人いた】を【小中高校と特別支援学校のクラス担任が30人いた】
【受験】が大変だと騒ぐのに、40年以上も前から全入制の支援学校担任9人(※末尾)を含めたらダメでしょう。
②【「受験を控えている時期なのに」は児童生徒全員が受験を控えていたわけではありませんでした】
早期退職担任が全学級担任に占めるにしめる割合は0.11%ですが、この0.11%の学級すべてが受験学年だったわけではなかったと言っています(早期退職担任は小学校13人、中学校6人、高校 2人、支援学校 9人)。【全員が受験を控えていたわけではない】と部分否定を使ったのですから、この中の何人かは受験学年の担任だったと言っています。訂正記事を書いた菊池功さん(現福島総局長)はその事実を持っておらず、出まかせを書いたのです。埼玉県教育局はそのような発表はしていないのですから。【正確に伝えるための表現に配慮を欠いた】のではないのです。ダマすために仕組んだのです。
③【早期退職者には、小中高のクラス担任が30人いた。受験を控えている時期なのに、11人分(2月1日時点)の穴埋めができていないという】
この文章で一番悪質なところを菊池功さんは故意に落としています。どうにも言い繕えなかったのでしょう。11人は担任外なのです。
④穴埋めができていない「担任外」も2月6日には全て完了すると知事は記者会見で述べています。質問したのは朝日新聞記者です! 自社で質問しておいて、担任外を担任と誤読させる、しかも2月6日には担任外も穴埋めできるのを知りながら2月16日の記事に現在形で書くのは人をダマす目的以外は考えられません。あまりにもデタラメすぎます。
菊池功さんは、①②③④の悪意にはまったく触れないように論理をかえたり、わざと落としたりして訂正記事を書きました。
端的に言うと、【早期退職者には、小中高のクラス担任が30人いた。受験を控えている時期なのに、11人分(2月1日時点)の穴埋めができていないという】の文章をどのように訂正したいのか教えてほしいものです。
菊池功さんの意を汲んで、事実に即して私がチャレンジしてみます。
「早期退職者には、小中高校と特別支援学校のクラス担任が30人いたが2月1日には全て穴埋めできた。残る11人の担任外も受験学年の授業を担当したかしないかは別にして受験を控えた時期なのに2月6日までに穴埋めされる。」
さすがにこんな訂正は恥ずかしくてできないでしょう。
訂正できないレベルのものは記事削除しかないのです。
朝日新聞社はこんなデタラメな訂正記事でお茶を濁そうとして、【信頼回復と再生】は看板だけだったのです。
※ 支援学校は複数担任制ですから、若い方の主担任は残っています。