勝ち負けのない真剣勝負50~初日開幕:小千谷の角突き~ | のめしこき日記

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 勢子が勢ぞろいし、取り組みが発表され、拍手で承認されます。かつては闘牛場内で取り組みが決められ、拍手で承認されました。その名残です。

 今は事前に取り組み審議会が開かれ、慎重に決定されます。両牛の実力差がありすぎ、負け続けると牛は闘争心をなくし、戦いを避けるようになります。闘牛としての使命を果たせなくなった牛は肉になるしか道はありませんから、それを避けるためです。

 闘牛は久慈市(岩手県)、隠岐の島(島根県)、宇和島(愛媛県)、うるま市(沖縄県)、徳之島(沖縄県)と小栗山・山古志(新潟県)で行われています。

 この中で角突きと呼ばれるのは小栗山・山古志の闘牛で、特徴的なのは勝ち負けをつけないということです。かつて、農耕牛として家族同然に大切にされていた牛に闘争本能を発揮させてやりたい、しかし負けるのを見るのは忍びないということで、角突き独特の「勝ち負けのない真剣勝負」という形ができました。

 両牛が良さを出し合ったと勢子長が判断すると、勢子は後ろ脚に綱をかけ、鼻をつかんで分けます。

 国の重要文化財に指定されているのは越後の角突きだけですが、この勝ち負けをつけないという精神性のためだと思います。

 時には事故も起きます。今赤い牛の下に勢子が倒れています。

 可愛がられて育てられた牛は人を襲いません。しかし、1トンを超える巨体ですから、偶発的な大事故になる危険性はつきものです。幸い今回は大事に至りませんでした。

 これは2015年10月の山古志の角突きです。救急車が来ましたが、この時も大事には至りませんでした。

 

 丁度よいところで、素早く分ける。

 勢子も勝ち負けのない真剣勝負をしています。

 

 越後の角突きは5月から11月まで小栗山で7回、山古志で12回開かれます。毎回1000~2000人が県内外各地から入場料を払って集まります。

 のめしこきは故郷へ帰ったような感覚で、毎年観戦しています。