八ッ場ダムの現在02~JR吾妻線~ | のめしこき日記

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 八ッ場(やんば)ダムの名前をご存知の方も多いだろうと思います。民主党政権の時「コンクリートから人へ」の政策の一環として、前原建設大臣が建設中止を表明し、その後建設再開となったダムです。

 今日は八ッ場ダムにより沈むJR吾妻線について報告します。
 JR吾妻線は高崎-大前間を結ぶローカル線で、利用者の多くは高校生です。しかし、伊香保温泉(渋川駅下車)、四万温泉・沢渡温泉(「しま」・「さわたり」と読みます。中之条駅下車)、川原湯温泉(川原湯温泉駅下車)、草津温泉(長野原・草津口駅下車)と沿線に温泉地が目白押しで、観光客の利用も多くあります。
 その川原湯温泉の駅も温泉街も八ッ場ダムに沈むのでその付け替え工事、移転移転が進んでいます。
 JR吾妻線は高崎-渋川-中之条-岩島-川原湯温泉-長野原・草津口駅と続きます(途中いくつも駅を省略してあります)。その川原湯温泉駅が高台に移転します。したがって、線路も付け替えになるわけです。このコンクリートの橋を進むと新しい川原湯温泉駅に到着します。 
 写真の手前に写る線路が橋に続きます。
 奥に見えるのは付け替え前の線路です。左先は道路工事していますので、線路が途切れていることがわかると思います。


 この踏切はすでに廃止されました。黄色と緑のバスが走っているところは新しい国道145号線です。
 下の写真は、廃線区間のレールと、3本ある橋の内、一番下流の八ッ場大橋を上流側から撮ったものです。左側に新しい川原湯温泉や駅、右側には新しい国道145号線と移転住民の住宅街があります。
 立ち入り禁止区間は、工事以外の車・人の往来がないので、野生の生き物の楽園のようです。下の写真は立ち入り禁止区間に隣接した、住宅地跡です。ほとんどの住民が移転しています。しかし、まだ移転していない人がいるので、この区域は立ち入り禁止になっていません。
 この写真に野生動物が写っているのが判りますか?
 
日本猿が日向ぼっこしていました。10m位だったでしょうか。目が合うと危険なので、気づかぬふりをして、上の橋の写真を撮り、その後振り向きざまに撮ったのですが、すでに30m位先で逃げる体勢に入っていました。
 50m位離れたところに逃げたのを望遠で狙いました。ピントが合っていないのが残念です。群れは6匹で子ザルも混じっていました。このあたりはニホンカモシカにもよく出くわします(彼らは人をあまり恐れません)。イノシシはまだ見たことがありませんが、農業被害は甚大ですから、たくさんいます。タヌキもよく出ます。移転する前の川原湯温泉では山木館という旅館がムササビの見られる宿として有名でした。


 八ッ場大橋から上流側です。遠くに不動大橋が見えます。この一帯が水没します。
 同じく下流側を望みます。オヤジのお気に入りのこの橋も、すでにそばまで行くことはできません。しばらくは遠くから眺め、目に焼き付けます。