病室に戻っても母さんは一言も口をきかない。
かなりショックだったようだ。
「まあしょうがないよ。
手術しか良い方法がないというんだから。
覚悟を決めるしかない。
今日は朝早くから疲れただろう。
何か美味しいものでも一緒に食べて帰りなさい。」
母さんと娘は帰って行った。
一人になって医者の話を思いだしていた。
入院が長くなるなら手術前に一度帰宅できなんだろうか。
このまま長期になると疲れてしまう。
手術のあとも、この病院に通院しろと言われたらどうしよう。
この足で通うこともできないし、
なにより混んだ病院で長い時間待ってなんかいられない。
手術のあとはすぐ良くなるんだろうか。
だいたい手術は危険ないのか。
落ち着かない精神状態がいつまで続くのか。
気が遠くなるようだ。
覚悟を決めたなどと言ったが、
そうもいかないようだ。