目の前のこと(9) | 小説 介護される日々

小説 介護される日々

介護される 介護する 寄り添う気持ちとともに。

薬がないので、看護師に電話した。

すぐ行きますから、と午後には来てくれた。


「いつもの薬の置き場にない。」と話すと、

テレビの横を指さし

「昨日来た時に個々に置いたんですが、

 わかりにくかったですね。すみません。」

と出してくれた。


薬がどこにあるか、とか飲んだかどうかを

見てくれるヘルパーという人に来てもらったらと言われたが、

「そんな必要はないです。

 ありかさえわかれば自分で食後に飲めます。」と

断った。

そんな子どもじゃあるまいし。


そのあと、ケアマネジャーという人が来た。

何か話があるのかと思ったが

「退院して、体調どうですか?」と様子を見に来たらしい。


「母さんも買い物に行ってますし

 私もこのとおり、体調良くなって

 二人でなんとかやれてますから。」と話した。


どうやら訪問診療の医者から

子どもと同居した方がいいのではないか、とか

老人ホームを勧めた方が良いのではないかと

言われたらしい。


娘と一緒に住むという考えはないが、

将来的に老人ホームというのはあるかもしれない。


しかしまだまだ先の話だ。

今はふたりでこの生活をしていくのが一番だ。